0008:1969年ルマン24時間
今度のルマン出場車は1969年のものです。25台の生産義務があるスポーツカー(排気量5,000cc以下)と3,000cc以下のプロトタイプカーで争われるのは68年と同様でした。前年にフォードGT40で優勝しているJWチームガルフに対し、ポルシェは3,000ccの908を熟成させ、また4,500ccの917を25台揃えてFIA公認を得た上で3台を送り込み、必勝の態勢で臨みました。なお、エースドライバーたるシフェールは917を選ばず、「ヒラメ」と呼ばれるオープンボディの908ロングテール+垂直尾翼つきモデルで出走していました。
確かに917は速く、この「12」のエルフォード/アトウッド組(エブロ製)はレース終了4時間前までは首位で走ったものの、結局はミッショントラブルでリタイアに追い込まれました。
終盤、トップを争ったのはポルシェワークスで1台生き残り、序盤の遅れを取り戻した「64」のヘルマン/ラルース組の908(エブロ製)と、JWチームのイクス/オリバー組の「6」フォードGT40でした。
レースは最後の1ラップまでもつれ込み、イクスの駆るGT40(Bang、イタリア製)がゴール前わずか120mの差でヘルマンの908を制し、前年に続きGT40が優勝したのでした。これは、フォードにとってもルマン24時間の4連勝となったのです。
70〜80年代こそポルシェはスポーツカーレースの王者でしたがこの年、さらに68年度の頃はフォードGT40が最後の力を振り絞って大きなハードルになっていました。ちょうど日本GPとスロットレーシングカーでこの世界に興味を持ちだした時期であり、いずれの車両にも懐かしさがしみこんでいます。
(2015年5月追記) あまりハンサムでなかったGT40を買い足したり、またポルシェのエース、シフェールの搭乗車を入手したので再撮影を行いました。ネットショッピングがアタリマエになったため、暇を見つけてはキーワード検索をしていると目標とするモデルを見つけることができるようになりました。問題は「買ってしまっていなかったかどうか」。これは大問題で、リストをエクセルで作って管理はしているものの、一度サーバのHDDが飛んでしまったためにほとんど「振り出しに戻る」状態になってしまいました。今回まとめて再撮影のために整理をしていると3組ほど日本GP出場者の中で「同じモデル」が見つかりました。これらを今後どうしようか...。悩みはつきません。
ちなみに、同年の日本GP出場車両のページはこちら。
シフェールが駆った「ヒラメ」と呼ばれるポルシェ908はロングテールバージョンです。残念ながらこの機体はリタイアしています。なかなかこの型はお目にかかれず、見つけるのにかなりの年月を要しました。一時はレジンキットを見つけて購入し、作ろうかと思っていたこともありました。そのレジンキットはまだ手つかずで眠っています(笑)。これは近年のSPARK製。えらく速そうに見えます。
ポルシェ博物館には2位に入った908が展示されていました。ちょっと地味な存在ですが貴重な1台と言えますね。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント