0091:2011年ルマン24時間
2011年は2007年以来となる大きなレギュレーションの改訂が行なわれました。新しいLMP1カーのエンジンは自然吸気(NA)エンジンの場合は最大排気量を3.4L(3,400cc)までとし、ターボの場合は2.0L(2,000cc)までとし、ディーゼル・ターボの場合は3.7L(3,700cc)となりました。また、KERS・フライホイールを含むハイブリッド・ビークル・ドライブトレイン・システムも新しいレギュレーションで広範囲にわたって認められました。
LMP1クラスに出走するアウディは、前年まで運転席の部分が外部に露出されているオープンボディのアウディ・R15 TDIを使用していたが、運転席の部分が完全に覆われたクローズドボディのアウディ・R18 TDIを本シーズンより投入してきました。すでクローズドボディを採用していたプジョーも908を投入してきました。エンジンはともにディーゼルターボ。予選順位は、アウディが1位、2位、5位、プジョーが3位、4位、6位となったが、トップから6位までのタイム差はわずか0.6秒であり、両陣営の実力は伯仲したものになりました。
レース本番はアウディ1号車が早々にリタイアしたものの、燃費やタイヤ交換間隔などで有意であるはずのプジョー勢がトップを走るアウディ2号車を捉えることができず、優勝はマルセル・フェスラー、アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエの駆るアウディ2号車(モデルはIXO製)となり、セバスチャン・ボーデ、サイモン・パジェノ、ペドロ・ラミーの駆るプジョー908(モデルはSpark製)が13秒854差にまで追い上げたものの連覇を逃しました。
この勝利で、アウディは通算10回目となる優勝を達成し、フェラーリの通算9回を抜いてポルシェの優勝16回に次ぐ優勝回数歴代2位となりました。
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