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2007.05.27

Bonsai...!

0705bonsai 「この盆栽、もう手入れできないから植木屋さんにあげちゃおうかしら」こともなげに母がつぶやいた。祖父から父へ引き継がれてきた盆栽ですが、かつては20鉢ほどもあったのが現在は二鉢しか残っておらず、また「池や鯉は引き継いでくれても盆栽はやってくれないのね」と普段から言われ続けてきた都合、100年ものの松やカエデを手放すわけにもいかず、今日一日スケジュールを空けて母のコーチのもと、盆栽の植え替え作業を行いました。
 普通の植木の植え替えと異なり、決して大きな鉢に植え替えるのではなく根をきちんと整理して(ふるい別けた大粒の)鹿沼土と腐葉土を敷いて元の鉢に植え替えます。カエデは細い根がはびこりいっぽん一本を分けるのは大変でしたが松は土が(カビたように)固まっていました。カエデは「森のような感じに」並べ直し、松は前と同じように支えつつふるい残した細かい鹿沼土を盛り、棒で根の間に土が入るようにしながら仕上げます。結構な労働で、後片付けも終えた後はぐったりしてしまいました。父は晩年人工透析を受けていた時期にだるい体でこの作業をやっていたかと思うと自分がたいそうな親不孝だったことを認識させられました。なにはともあれ、二鉢の盆栽が元気を取り戻してくれれば幸いです。

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2007.05.23

Brain '07 (Osaka) <3>

0705brain02 本日はBrain '07第4日目です。昨日大阪まで来て今朝のセッションに間に合わせました。なにせ、本日の「Meet the Histry」は朝8:30から始まるためどんなに早朝に東京を出ても間に合いません。
 「Meet the History」は、脳循環・代謝にかかわる著名な研究者を招待し、各の業績と次世代の研究者へのアドバイスを語ってもらうというセッションです。自分が現役で研究生活をしていた頃に論文で文献引用をした有名な教授たちが顔をそろえ、まさに「Living history」という感じでした。もちろん、小生の恩師、ルンド大学のBo Siesjo教授もその中の一人です。
 司会をつとめる会長・阿部教授(岡山大学)の紹介に従い、各人5分のスピーチというわけなのですが、そうもいかないのがこの面子で、事務局で活躍していた旧知の神谷達司先生などは初日から「ちゃんと時間に納まるかが不安なんですよ」と心配していました。多少の超過はあったものの、無事全員のスピーチが終わり、記念品の贈呈がすみ、なによりでした。
 二人の方が「まだ私はHistoryではないのだが」とおっしゃっられましたが、特に印象に残ったのが「The negative data which is not published is often very important」「Face to face comunication is much useful than internet」と話されたMoscowitz教授でした。
 現在は望めば(実験用)小動物のためのCT/MRI/PETも入手できる時代で、研究には巨額の資金と尖ったアイディアが必要な時代となっています。こうしてちょっとでも研究生活を振り返るチャンスが得られたことは幸せでした(同窓会のようなものかも、そんな年齢なのかも知れません)。これを書いているのは新幹線の車内。東京に戻ればまた明日からいつもの診療です。

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2007.05.22

Brain '07 (Osaka) <2>

 診療を終え、大阪まで新幹線で到着しました。明日のセッションは午前8:30からのため、一泊しないと参加できません。できればフル参加で昨日・今日も出席したかったのですが、診療を受けに来てくださる患者さんたちのことを考えるとそうもいきません。明日に備えて早く休みます。
 ところで、巷では麻疹(はしか)の流行の話でもちきりです。当院でもお子さん、成人ともに発症例があり、ともに保健所へ連絡しました。ところが、実は、まだ今月に入ってインフルエンザA型がなんと4人も検出されているのです。日本の感染症はちょっとおかしな状態になっているのかもしれません。

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2007.05.20

Brain '07 (Osaka) <1>

0705brain01 本日より24日まで大阪グランキューブにて国際学会「Brain'07: 国際脳循環代謝学会」が開催されます。診療を休んでばかりいられないため、本日は日帰りで、また水曜日にも出席することにしました。今回はスウェーデン時代にお世話になったルンド大学のBo Siesjo教授が招待されており、脳研究の大御所連が一堂に会する「Meet the History」というセッションが水曜早朝からあり、とても楽しみです。
 本日はEducational Courseで、最近の実験的脳研究に関するレクチャーがあり、20年近く前の自分の研究で「積み残し」になっていた部分がすべて解明されていました。
(1) 糸付き塞栓子による中大脳動脈閉塞モデルで高体温が発生するメカニズム:当時は文献的考察に留まっていた
(2) 中大脳動脈そのものだけを先端がボール状に整形された塞栓子で閉塞する技術が開発された:当時は同様の塞栓子では前大脳動脈を閉塞してしまい肝心の中大脳動脈が閉塞されなかった
(3) 塞栓子を自家血凝結塊で作成しチューブで中大脳動脈に送り込んで塞栓するテクニックが紹介された:非常に臨床に近いシミュレーションですが、こんなことは夢想だにしませんでした
 このうち(1)、(2)はメンフィスのNowak教授から、また(3)はデトロイトのChopp教授からの発表でした。

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2007.05.15

週刊女性の広告記事

0705shukanjosei_1 雑誌「週刊女性」の広告記事に協賛広告を出しました。数年前、同様の記事が週刊朝日に載ったときにも同様に協賛したのですが、医療ジャーナリストの方が書いた記事がちょっとout of dateなものだったため、しばらくお付き合いをおことわりしておりました。今回は片頭痛の多い女性対象の雑誌であること、また記事を書かれるのが旧知の平田幸一先生(獨協医科大学神経内科教授)であることから協賛をお受けいたしました。
 記事の内容もかなりかみ砕いた、わかりやすいものになっています。どうかチャンスがあったらご一読ください。

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2007.05.13

プラビックス講演会

 抗血小板剤「プラビックス」が市場に出てまる1年が経過し、それを記念した講演会が昨日大手町のパレスホテルで開催されました。講演は長尾毅彦先生(東京都保健医療公社荏原病院総合脳卒中センター医長)、星野晴彦先生(慶應義塾大学神経内科講師)、植田敏浩先生(済生会中央病院血管内治療科医長)の3人で、大変有意義でした。
 特に、同じ神経内科でありながら「リスクが高ければ抗血小板剤は2剤併用を」という長尾先生と「効果をみて不十分ならより薬効のあるものに変更を」という星野先生の両者の対比が興味深く思えました。長尾先生に「ラクナ梗塞にはどの抗血小板剤を第一選択にしているか」という(ちょっと意地悪な)質問をしたところ、「プラビックスとプレタールを半々」とのお答えでした。実はプレタールには対象が日本人だけであるとはいえラクナ梗塞に対してエビデンスがあり、発売間もないプラビックスは(ラクナを含んだ)脳梗塞全体にはエビデンスがあるもののラクナそのものに対しては検討結果が出ておらず、小生もほぼ同様の選択をしていたため、うん・そうか、と納得いたしました。
 ところで、今日は休日当番医です。結構繁盛しております。

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2007.05.09

小学校の内科健診

 本日は校医をしている中小岩小学校の内科健診がありました。心音のチェックと脊柱のチェックがメインですが、数年前から小学生のツベルクリン反応-BCG接種がなくなったことを受け、結核健診も兼ねています。
 今回は新しい試みとしてチェックポイントを図に書いたボードを用意し、クラスごとに健診開始前に説明をしてみました。保健の先生との連携もうまく行え、かなりスムーズに作業が進みました。
 今後の課題は聴診器ですね。全員分終わると「もう聴診器をつけたくない」状態です。マイクとアンプ・スピーカで済むようなシステムが組めないものかと毎年考えています。PCでリアルタイムの心音図もどき(で十分、本格的な心音図の必要はありません)の波形が描けるようになるとサイコーですね。どこかで製品化しないかしら。

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2007.05.07

今日から通常診療です

 ゴールデンウィークも終わりました。5月1日の臨時休診でご迷惑をおかけいたしましたが、本日より通常診療に戻ります。なお、5月13日(日)は当院が休日当番医となっております。

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