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2008.11.29

このチューブはなんですか?

0811airsus 去る16日、お台場で開かれた「片頭痛マネジメントミーティング」が開かれましたが、その昼休み、会場の近くで何やら自動車が集まっている会場があり、ついフラフラと見に行ってしまいました。その会場には車高を地上2〜3cm程まで下げた車両が山ほど展示されていました。なかの一台、ホンダ・アコードの後席を取り払って4本のクロームに輝くチューブを並べていたのがこの写真です。何ですか?と聞いてみると「エアサスです」とのこと。そうか、車高を下げてばかりでは都合が悪いこともあるため、これだけ大容量のチャンバーを用意しているのですね。勉強になりました。
 さて、こちらのホンダ、LAショーに展示されたショーカーですが、7/15枚目の写真に似たようなチューブが2本。でも、こちらは燃料電池のための水素ボンベでしょうね。でも、こういうボンベを背負った自動車が走り回るなんてちょっと怖いかも。

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2008.11.28

糖尿病経口薬をどう使う?

 江戸川区医師会第102回臨床研究会があり、名古屋:洪内科クリニックの洪尚樹先生が「糖尿病治療戦略2008:経口薬をどう使いこなすか」というご講演を聴いてきました。
 メインテーマである「インスリン療法やSU剤療法でコントロールがうまくいかなくなってもアクトス+ベイスン+メトホルミンの治療でなんとかなる」というストーリーにはあまり賛同しかねますが、いくつかの情報は日常診療に役立てることが出来そうです。
1)アクトスはHDLを上げ、TGを下げる効果がある
2)アクトスは脂肪肝の改善効果がある
3)境界型糖尿病の時に早期介入を行えば脳卒中や虚血性心疾患などの大血管病変を予防できる
4)糖尿病の際生じるケトアシドーシスは昏睡になるとは限らず腹痛などの症状の場合が多い
5)アクトスは浮腫を生じやすいが、サイアザイド剤(特にダイクロトライド)が有効で、スピロノラクトンを加えて浮腫を抑えているうちに減塩を徹底させれば使用継続が可能となる

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2008.11.24

VAIO SRXにSSDを入れました

0811vaio_ssd 書かなければいけない原稿があるのですが、(それを書きながら)5年落ちのVAIO SRX(購入は2002年頃、XP登場の少し後)のハードディスク(HDD)をソリッドステートドライブ(SSD)に換装しました。SSDは最近だいぶ値頃感が出てきたのですが、いまいちどれを選ぶべきか選択に困っていました。いわく、システムを載せるならMLCでなくSLCでなくてはならない、とか、この商品の評価のように「遅くてとても使えない」など、ネット上ではいろいろ書き込まれています。また、SATAドライブであればこちらの「ハイスピード」と謳われたものが登場したことや、IntelのドライブはMLCながらかなり速い、と言われていますが、SRXに対応するIDE(PATA)ドライブはもはや新商品もでてこなくなったような状況でした。ところが、10月末にトランセンドがSATAの「ハイスピードモデル」とほぼ時を同じくしてMLCのIDEモデルも速くしたらしいという情報があり価格もそれ以前の「遅い」モデルと同価格の1万円前後のままとのこと、というわけでそろそろ重かった腰を上げてみました(HATAさん、情報ありがとう)。実は、先ほどの「遅くて使い物にならない」というモデルと全く同じ型番らしいことがわかり、その書き込みのあるAMAZONから購入してみたのです(その日一番安かったし、アキバに行く暇が作れなかったから)。
 果たして、届いたのは「速くなってるハズ」の「黒箱」に入っていました。SATAモデルとは異なり「ハイスピード」のシールは貼られていませんでした。ドライブ自体もアマゾンのページの写真とはラベルが違うのがわかります。SRXのUSB1.1では転送が遅すぎるため、Fire Wire(IEEE1394)接続の外付けドライブをつなぎ、Norton Ghost(2003!)で「クローンを作成」しました。ドライブを入れ替えて再起動を2回。見事、起動は速いし(体感で約3倍)「スタート」を選んでもスパッと開き、とても5年以上前のモデルとは思えなくなりました。どのみち、ネット閲覧だけにしか使われていなかっただけに容量も十分です。
 そうなると、今度はちょっとドライブの様子がおかしいMacBook(黒)がターゲットになりそうな....。困った、こんな記事を書いているよりさっさと原稿を仕上げて出版社に送らなければ!

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2008.11.14

第36回日本頭痛学会総会

0811headache 本日・明日の2日間、お台場の東京ファッションタウンで慶応大学神経内科教授・鈴木則宏先生を会長に、本年度の頭痛学会総会が開催されました。例年より5割増しの演題応募があり、急遽会場を増やして対応されたことなど、ご苦労が推察されました。会場は普段ファッションショーなどが行われるところだそうですが、天井が高くスクリーンが見やすくて気持ちよい学会でした。
 鈴木先生の会長講演はご自身がスウェーデン・ルンド大学で(ちょうど院長がルンドに留学していた頃より少し前に)研究されていた三叉神経による血管支配(これが片頭痛の基本となるNeurovasucular theoryの重要な裏付けとなっています)のお話から現在慶応で進行中の先進的研究までを包括したもので、大変聴き応えがありました。
 また、招待講演の東邦大学統合生理学・有田秀穂先生の「血中セロトニンは脳内セロトニンの変動を反映するか?」というお話は大変示唆に富み、明日からの頭痛患者さんたちの生活指導に大変役立ちそうでした。写真は鈴木会長が感謝状を有田先生に渡しておられるところです。
 セロトニンは片頭痛と非常に密接な関連を持つ物質です。セロトニンが体内で充分にあると快適な生活が営める要素になることが知られています。普通消化管などでしか生成されないと思われていたセロトニンが実は脳でも前駆物質からちゃんと変換されていること、さらに血液脳関門を通ることが出来るなど、血中もしくは尿中セロトニンを測定すればその人の脳内でのセロトニンを推量できることを伺い、またそのセロトニンを増やすために私たちが日常生活で出来ることがいろいろ紹介されました。呼気を意識した「座禅の呼吸法」、リズミカルに集中して行える「ウォーキング・自転車こぎ・フラダンス」などが勧められる、とのことでしたが、いずれも「ぺちゃぺちゃ喋りながらではダメ」「ほかのことを考えながらではダメ」だそうです。また、食べ物をしっかり噛むことも重要だそうで、これは会場の咬合調整で頭痛改善を図ってきた先生から「裏付けが得られた」と感謝の言葉が贈られました。また、しばらく前に小学校で院長が講演した「早寝」「早起き」「朝ごはん」もセロトニンを増やす効果があるとのことでした。有田先生が監修されたCD「ウォーキング・セラピー」は、「歩くことに集中できるようなノリのいい曲を集めた」とのことでした。さっそくアマゾンで注文しました。

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世界糖尿病デー

0811dmtower 頭痛学会の後、世界糖尿病デーでブルーにライトアップされた東京タワーに行ってきました。いろいろ写真を撮ってみましたがどうも昨年とライトアップのパターンが異なるようで、こちらのHPにあるプロの方の写真には遠く及びませんでした。ニュースで聞きつけた(らしい)人たちでまわりは大変な混雑ぶりでした。また、展望台からもう一つ都内でライトアップされている都庁ビルも見えるかと探してみましたが、どうも東京ミッドタウンビルに阻まれて見えなくなっているようでした。残念。
 とはいえ、こうしたイベントで一般の方々が糖尿病に関心を持ってくれるのは大変に有り難いことですね。脳卒中学会ももう少し頑張らないといけません。

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2008.11.12

血糖値は何を指標にどこまで下げるか

 本日は日本医科大学橘桜会館にて内分泌・代謝内科、老人科、一般内科の三科が中心となった講演会「糖尿病診療における医療連携構築を目指して:大学病院の立場、かかりつけ医の立場」が開催されました。
 2題の症例検討のあと、慈恵医大糖尿病・内分泌・代謝内科:田嶼尚子先生の表題にある基調講演が行われました。米国糖尿病学会の糖尿病ガイドライン大変革の以前から日本国内の糖尿病診療標準化を目指してご尽力されておられた田嶼先生のご講演を聴くのは初めてで(座長をされておられたのは2回ありましたが)大変楽しみにしていたのですが、クリアカットに米国と日本の違いをご説明いただき、目指すべきコントロール値とコントロール方法についての知識が体系化できたような気がします。
 当院のメインが脳卒中の予防・再発防止である以上、そのリスクファクターである高血圧症・糖尿病・高脂血症には手を抜くことが出来ません。そのような観点から、日本医科大学の内分泌・代謝内科及川教授には何人もの患者さんたちをお世話になっており、こうした会にいつもお誘いいただいており、今後も連携を続けてゆきたいと考えております。今回はしばらくお話が出来なかった同科スタッフの皆様ともお話が出来て非常に有意義でした。
 明後日が、いよいよ東京タワーほか東京都庁などもブルーライトアップされる糖尿病デーです。当日は頭痛学会の終了後都内観光してみましょうか。

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2008.11.11

11月14日は世界糖尿病デー

0811dmday 今週金曜日14日は「世界糖尿病デー」です。各地でいろいろなイベントや講演会が企画されています。日本医科大学でも糖尿病・代謝内科の及川先生を中心に明12日に講演会が企画されています。もちろん、東京タワーなど数多くの場所でのブルーライトアップなどの企画もあります。
 糖尿病治療に対する概念も以前とはだいぶ変わってきており、使用する内服薬の選択方法やインスリン注射の役割も認識を変えつつ対処してゆく必要があります。本年度から実施されたメタボ検診ではこれまで糖尿病として認知されていたヘモグロビンA1c値を大幅に下回る5.1が基準値に定められ、数多くの人たちが糖尿病としての警告を受けています。これは、あくまでも将来糖尿病化しないため食事・運動療法などを開始させるためのの基準値を下げたものですが、「基準がきついから仕方ない」という見方をしないことが非常に重要だと思います。

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2008.11.07

第20回脳循環代謝学会総会(2)

 「脳保護」という側面で脳梗塞治療を見つめ直したのが昨日のシンポジウムでした。過去20年来実験的な分野からの脳保護薬剤の提起はされたもののいずれも臨床に役立てることが出来なかったものの、数年前から日本医科大学では免疫抑制剤FK506が単独で、あるいはrt−PAもしくは低体温療法との併用で効果があることを実証してきており、さらに今回のシンポジウムで細胞死抑制効果の高いBcl-xl蛋白を併用する治療、骨髄間葉系細胞移植などの併用が効果をあげることを報告しています。また、昨年のNHKスペシャルでレポートされた札幌医科大学の自骨髄間葉系幹細胞静脈内投与(発症後6ヶ月を経過しているすでに症状が固定していたはずの脳梗塞患者さんのマヒが治療開始後徐々に改善してゆく:現在治験進行中の再生医療)も報告され、「近未来の脳梗塞治療」を垣間見たような気がしました。
 本日のセッションでもカルパイン阻害薬SNU-1945が中大脳脳動脈永久閉塞モデルで虚血後6時間でも保護効果を示した(岐阜薬科大学・岐阜大学医学部)報告やすでに抗血小板剤として市販されているシロスタゾールがひょっとすると脳梗塞超急性期の治療薬になりうるかもしれないと言う報告(奈良県立医科大学・岐阜薬科大学)があり、久しぶりにワクワクしながら学会聴講を楽しんで参りました。
 そのツケでしょうか、本日は午後だけで80人を超す外来患者さんがご来院され、「木曜を臨時休診する」ことがどれほど患者さんにご迷惑をかけるか実感させられてしまいました。でも、来週も頭痛学会のため金曜を臨時休診いたします。どうかご容赦ください。

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2008.11.06

第20回脳循環代謝学会総会(1)

0811jcbfmc 東京ドームホテルにて日表記学会が片山泰朗先生(日本医科大学内科神経・腎臓・膠原病リウマチ部門)会長のもと開催されました。院長は現在もこちらの医局に非常勤として籍を置かせていただいております。
 昨日の評議員会、本日の第一日目に参加して来ました。明日も北総病院の外来を休診にして参加して参ります。脳梗塞治療の明日を見開く脳保護・再生治療のいろいろなアイディアが提示され、いよいよこれらの中から将来の治療法が見いだされていくことが予感されました。
 昨日開催された評議員懇親会では瀬崎明日香さんのバイオリン(ストラディバリウス)が披露されましたが、同席した学会理事長の鈴木則宏先生(慶應義塾大学)は大変お気にいられ、絶賛しておられました。先生ご自身もフルートを奏されますし、またご自身が会長になる13日からの頭痛学会の会長招宴では「千住真理子さんをお呼びしてある」とお話になっておられました。ひとときのあいだ、まるでコンサートに来ているようなそばらしい時間を過ごせました。

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