GE EμのCTデータをOsiriXで読み込む
まさかこんな記事を書いて、それを読んだ人が「そうか!」などと相づちをたたき、自分のところでも実行する...なんとことは一切考えておりませんが、これまでひとしきり(年のオーダー)いろいろ試行してもうまくいかなかった件だけに、忘れる前にまとめてみることに致しました。
ウチの診療室にあるCTはGE社製のEμという機械です。もうそろそろリースも卒業しそうな年季が入っておりますが、これまで診療室のMacintoshでデータを読み込み、診療に手放せない存在となっております。この「Macintoshでデータを読み込み」というのが実は大きなネックとなっています。別の記事でも書きましたが、このプロセスを開始した当時CTの画像をMacintoshの上で利用するには「Dream Fird」というソフトウエアを利用せねばなりませんでした。これは使いやすく、読み込んだファイルの並べ方も親切で有用なソフトウエアだったのですが、何分にもプロテクトのためマザーボードのmacアドレスを読みに行くという仕組みを有しているためPC自体が壊れてしまう事態が起こった時すべてを失ってしまうことになり、また新機種にアップグレードすることすら出来なくなっていました。
同様の機能を持ったOsiriXが登場した時、実は真っ先にインストールしてCTのデータを読み込もうとしたのですが、いくつかのハードルがあって「Deam Firdで読み込んだデータをOsiriXで閲覧する」ことしか出来ずにいました。5月末の杉本先生の講演を聴きに行き、一念発起して設定を一から見直し、数日後にはCTのファイルを読み込むことが出来たのですが、その際ゲットできた画像が上端数ブロックだけ見えるものの後はモザイクで消えてしまった画像ファイルでした。読み込むOsiriX側ではファイルの文法(littleもしくはbig endian)の設定があるのですがこれを切り替えても「余計見えなくなるだけ」と言う状態で完全にお手上げか、と一時は諦めかけました。
その時、GEのサポートにダメ元で聞いてみるか、と連絡したところ、ご担当者が「なんとなくそんなことをどこかで聞いたことがある」と八方手を尽くしてEμのパッチファイルを持ってきてくれたのが数日前。一度は読み込みのハードがアウトで戻られたものの、後日再トライしていただいたところ見事に導入に成功。OsiriXで読み込んでみると上から下まできちんとした画像が表示されました。めでたしめでたし。やはりCT側でのendianについての修正が必要だったようです。
endianなんてどこかで聞いたことがあると思ったら、MacintoshがPower PCベースからIntelベースに移行した時に話題になったフレーズでした。詳しい説明はこちらとこちら。いま問題なのはOsiriXで読み込まれたファイルがきちんと症例別でなくザラザラと通し番号のみで一つのフォルダにバラ撒かれていること。これをクリアしたらいよいよ、診療室のPCが更新可能となります。実は発熱量が多くなっており、スペアのCPUも用意してあり、ハードディスクもここ数年の経験に基づきバックアップを充分に行ってはいてもマザーボードの代わりはないので背水の陣なのです。
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