連休明けでインフルエンザはいかに?また新型インフルエンザワクチンは?
今回の土曜日は第二で定休だつたため、世間の人様なみに三連休を取ることができました。とはいえ、土曜は頭痛がらみの研究会(MCSS2009)、日曜は大宮で開催された臨床内科医学会総会に参加していたため、純粋の休みは今日だけと なってしまい、それも院内整備と書類書きで費やしてしましたが。幸い、カミさんも歯周病学会で宮崎だったため、文句を言われずにすみました。
さて、新型インフルエンザはこの連休でどうなるでしょうか。これまでも学校が休みになると感染者数が減る、という傾向があり、患者さんを診る我々としては「ひょっとしたら減ってくれないか」と期待しているのですが。確かに高齢(1917年以前出生)の人たちに現在の新型インフルエンザに似た抗体を持っているグループがあるようですが、それだけが罹患しないで済む原因とすればもっと20〜60歳台での発病がもっと多いはずであり、小・中学生と高校生に偏った発病傾向は学校のあり方に感染の原因があるような気がしてなりません。きまったサイズの教室に(僕たちの頃の木造校舎と違って密閉度が高い鉄筋校舎で)きまった時間一緒にいて、熱やセキが出始めても授業がすむまでは我慢して集団行動を取り、さらに休み時間や体育の時には大人より基礎代謝の多い体で皆と同じ空気を吸って....など、飛沫感染をキャッチボールしてくださいと言わんばかりの環境です。また、運動会や修学旅行などの行事(そう言えば、高校野球で、と言うケースもニュースになりましたね)があると決まって感染が増えるのも同じ理由からでしょう。いずれにしても若い人たちが自分の身体の異常に気づくのは結構タイミングが遅れやすく、自分からすすんで「休む」と言いだせない諸処の事情もあるのではないかと思います。
新型用ワクチンの出荷開始のニュースがありましたが、東京都では土曜日にようやく医療機関あてに「接種を受ける医療従事者は何名か」「かかりつけの妊婦は何名か(産科以外からは受け付けない、と書いてありました)」「週あたりの一般接種者数は何名か(そんなのわかるものか!)」という調査が回ってきたばかりです。出荷されてもどこにどれだけ配るか決まっていない状況なのではないでしょうか。政権が代わった時点から微妙な事務手続き上の遅延が起こり、そのとばっちりがインフルエンザ対策を始めとする保健衛生行政に回っているようにも思います。
数多くの感染した患者さんを診ている我々も(熱や症状は出さなかったとしても)しっかり予防注射並みの抗体が出来てしまっている可能性もあるのですが。それはさておき、他のいかなるグループよりも早く医療従事者にワクチンをうたせる、というのはたった数百人で済ませて(お茶を濁して)しまった臨床治験の続き、すなわち数十万人規模の「大規模臨床治験」を医療従事者でやらせようという意図なのではないかと勘ぐってしまいます。医師・看護師ならもし副作用が出ても一般の方々よりは対処が早くできるだろうし...なんて考えてませんか?厚生労働省の皆さん。確かに、このグループならもし仮に接種による事故が起こったとしてもまず訴訟も起こさないでしょうし。
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