Academic Conference in Tokyo 2010
表記研究会が昨日日本ベーリンガーインゲルハイム(株)の主催によりベルサール神田にて開催されました。東京医大睡眠学講座井上雄一先生の「レストレスレッグズ症候群の臨床」、順天堂大学越谷病院院長水野吉邦院長の「パーキンソン病治療のlnow-how」などのご講演があり、じっくり勉強してきました。
レストレスレッグズ症候群(RLS)は最近「ビ・シフロール」という薬剤が適応をとり、ようやく健康保険で治療が出来るようになった病気でもあります。日本人で全人口の2-4%いると言われており、普通の運動障害は睡眠中になくなるはずなのにこの病気では睡眠中に「無意識に足が動く」もしくは「足を動かしたい衝動が始まる」などの症状が出現し、睡眠障害や日中の眠気の原因となります。今回のご講演で初めて知ったことは、1)高血圧を合併することがある、2)黒質と髄液中の鉄・フェリチンが下がっており(黒質の変化はMRIのR2*画像で認められる)鉄剤の静脈注射が奏功することがある、3)睡眠に入り体温が下降すると発症しやすくなり覚醒に近づいて体温が上がり始めると起きにくくなる:いわゆるサーカディアンリズムと関連している、4)二次性RLSと考えられる病態がありパーキンソン病で12%、妊娠中に20%もの割合で出現する、などでした。
水野先生のご講演はいつもながらの症例のムービーをご供覧され、「どの投薬を加えますか?」と尋ねられる形式でした。画像のタイムスタンプが新しく、いつも違う画像なのに驚かされるとともに、患者さんが見事によくなる様は非常な感銘をうけるものでした。
こちらのレポートはより詳細です。ご覧ください。
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