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2010.10.06

リリカ新発売記念講演会

1010ririca 頭痛診療にはいろいろな薬剤が必要です。頻度の少ない片頭痛であれば、頭痛が始まった時すぐに服用していただくトリプタン剤(症例により制吐作用のあるナウゼリンを併用します)だけで済む場合もありますが、月に5〜6回を超える頭痛が起こる場合は「予防薬」と呼ばれる頭痛発作を起きにくくさせる薬剤を普段から服用していただく必要があります。この目的に使われるのが健康保険でお出しできるものはカルシウム拮抗剤の一つである「ミグシス・テラナス」だけしかありません。ところが、これが効果ある場合は決して多くなく、「神経因性疼痛」という疾患群に効果のある抗うつ剤や抗てんかん薬、またβブロッカーと呼ばれる薬剤や血圧が高くなりがちな人にはARB・ACE阻害剤などの降圧剤を(病名の枠を超えて)使うことが通例となっています。
 本日のテーマである「リリカ」は、当初の適応症が「帯状疱疹後の神経痛」のみでしたが、近日中に「神経因性疼痛」も適応となることが明らかにされています。薬剤の構造的には抗てんかん薬に近く、これまで「デパケン・トピナ・ガバペン・テグレトール」などで効果がいまいちだったり、眠気などの副作用で使用が困難だった片頭痛の患者さんにも応用が可能ではないかと考えられており、11月に開かれる頭痛学会でしっかり情報収集をしてこようと目論んでいます。今日の講演ではもちろん片頭痛のことはひとかけらも論じられませんでした(参加者は皮膚科か麻酔科ばかり)が、いくつかの面白い情報を仕込んできました。
1)水痘罹患の有無にかかわらず水痘ワクチンを接種しておくと(野生株とワクチン株の違いにより)帯状疱疹にかかりにくくなる
2)帯状疱疹の急性期にトリプタノールなどの鎮痛補助薬を併用しておくと帯状疱疹後神経痛を起こしにくくなる
3)神経因性疼痛にはリリカ・ガバペンなどの薬剤もしくはトリプタノール・ノリトレンなどの抗うつ剤のいずれかが第一選択であり、効果が薄い場合はもう一方の薬剤を併用するのが第二段階となる、さらに第三段階としてSSRIやSNRIなどの新世代抗うつ薬が適応となる
4)ノイロトロピン(緊張型頭痛を一緒にお持ちの片頭痛患者さんによくお出ししています)は神経因性疼痛に対し下行性抑制作用がある
 3名の演者の先生たち、2名の座長の先生たちのうち、東京大学麻酔科:住谷先生と日本大学麻酔科:小川教授には懇親会でご挨拶をしてきました。大変有意義な研究会でしたが、有楽町のザ・ペニンスラが会場だったためお料理に期待していたところ「なんかちょっと違うな」という感じでした。

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