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2011.05.27

第53回日本小児神経学会総会

 5月26〜28日、パシフィコ横浜で開催されている標記学会に出席してきました。この学会には今回が初参加です。最近慢性頭痛で受診される小児患者さんが増えてきたこと、また頭痛学会や神経学会にエントリーされない頭痛の演題があることが主たる理由ですが、昨年共同執筆者としてこの学会の会誌に短報を掲載していただいたことによりこの学会を知った理由です。
 さて、本日(個人的に)注目の演題は「周期性嘔吐症にスマトリプタン注で効果」という演題と「難治性小児慢性頭痛にノイロトロピン」という演題です。前者はポスターに学会若手表彰のリボンが飾られていました。周期性嘔吐症は専門の先生方もかなり手を焼く疾患であり、片頭痛との関連も指摘されています。従って、使用するタイミングと症例を選べばこうした治療も効果を著すのでしょう。後者は先ほど引用した論文の主執筆者である斎藤義朗先生の発表です。ノイロトロピンは、当院におかかりの頭痛患者さんでしたら先刻ご存知の小生が緊張型頭痛・片頭痛を問わず一度は投与する(?)薬剤で、疼痛に対し下行系抑制作用をしめす、ちょっと不思議な薬剤でもあります。大人の患者さんでも「効く人は聞く、効かない人には一切効かない」という面(頭痛の薬は頓挫薬・予防薬いずれでも動揺の傾向がありますが)があります。先生の呈示した症例はいずれも片頭痛ベースであり、何種かの予防薬が効かず、本剤を投与したら数日で寛解した、というものでした。当院でも小児の患者さんに投与したことがあり、結構いい印象がありました。先生にお目にかかってお話を伺いましたが、国立精神神経医療研究センターという病院ではなかなか直接頭痛疾患の患者さんが受診してこられないことが悩みです、とのことでした。

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コメント

初めまして。私の娘が慢性連日性頭痛で悩んでいます。
ノイロトロピンが効果があるかもしれないとのお話をgoogleで見つけて興味深く拝読しました。
ポンタール、カロナール、レルパックスは効果無く、デパケンR100mg/日を内服していますが、全く効果ありません。しかし、主治医が投薬を再検討する様子もなく、他に治療がないものかと探していました。11歳(BW35kg)でどの程度の量のノイロトロピンを投与してみたら良いでしょうか?ご教授下さい。(私は内科医です)

投稿: 高森信行 | 2012.01.04 午後 11時13分

高森先生、書き込みありがとうございます。RESが遅れたことをお詫びいたします。実は、ノイロトロピンは斎藤先生がご発表になる前から小生は多用いたしておりました。好き嫌いの分かれる薬で、頭痛専門医の6割は相手にしてないようですが、緊張型頭痛と片頭痛両者が乗っかっているような症例には効果があります。特に、お子さんであればなおさらです。大人と同じ量の4錠/分2でも、半量の2錠/分2でも大丈夫です。中には患者さん自身の判断で2錠/分1夕のみ、としているケースもあります。
また、デパケンをご使用とのことですが、体重35Kgあれば翌朝の眠気の具合を見て200〜400mgまで増量をお試し下さい(服薬は夕食後〜就寝前で調節)。容量依存性に効果が出る薬ですので100mgで効果がなく諦めるのはもったいないと思います。
慢性頭痛の予防薬はどちらかというと「これはどうかな」と患者さんにお出しして、「足りなければ増やす」「合わなければやめる」などと柔軟に対応し「効かないはずがない」などと強要しないのが第一と考えております。ご参考になれば幸いです。
また、小児へ服薬させるトリプタンは効果発現が速いものが推奨されます。この点から考えるとレルパックスは不適(効果発現が遅い)で、マクサルトが推奨で、次点はゾーミッグです。もし嘔気を伴う場合は必ずナウゼリン(ODが推奨)を一緒にのませてみてください。

投稿: 管理人 | 2012.01.07 午後 11時23分

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