新型手足口病?
先日、体幹部と四肢体幹よりの部分を中心とする発疹を呈した10歳の患者さんが来院されました。発疹には白っぽい核があり周辺が発赤を呈しており、痒みがあるとのこと。あたかも「つぶせば中身を出せそう」な発疹です。手足には発疹はありませんでした。麻疹や風疹を疑い、眼瞼結膜や口腔内、リンパ腺などをチェックしましたが異常所見はありません。診断がつかないため、(1)伝染性膿痂疹かもしれないので抗生物質を投薬し念のため血液検査を行う、(2)感染症に詳しい病院を受診する、の二つの選択肢を親御さんに説明したところ、「東京逓信病院を受診したい」とのご希望があり、ご紹介状を作成しそのまま受診に赴いていただきました。
返信が昨日届き、「ちょっと変わった手足口病」とのご診断を皮膚科・江藤隆史先生から頂戴いたしました。引用させていただくと「今年6月、四国・九州から流行が始まり、7月には横浜でも大流行しいた手足口病です。手足に少なく、粘膜疹がほとんどなく、体幹に水痘などと誤診されるほどの皮疹が出るとメールで解説されていました」とのことでした。
実は、昨日も体幹部に数個の同様な発疹のある患児が来院しました。まだ数は多くなかったため、経過観察としましたが用心するようお話ししておきました。手足口病と言われるからにはエンテロウィルスやコクサッキーウィルスが関与しているのだと思われますが、今後の動向が気になります。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント