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2012.02.08

城東地区メマリー学術講演会

1202memary 標記研究会が第一三共製薬の主催でイースト21江東にて開催されました。「メマリー」はNMDA拮抗作用を有する新規抗認知症薬で、院長はその使用経験を発表いたしました。自分でもかなり有用な薬剤であると考えています。メインスピーカーは香川大学精神神経科教授:中村祐先生でした。メマリーは古くからパーキンソン病の治療に使われていた「シンメトレル」をもとに造られた薬剤ですが、中村先生のカロリンスカ大学(スウェーデン)の恩師が認知症に使ってみたら効果があり実用化に至った、という経過をお聞かせいただきました。他の抗認知症薬であるドネペジル(アリセプト)・リバスチグミン(リバスタッチ、イクセロン)・ガランタミン(レミニール)などのコリンエステラーゼ阻害剤は頭頂葉に効いて脳の活動性を上げるのに対し、メマンチン(メマリー)は前頭葉の機能を上げるのだそうです。従って、ピック病などのFTD(前頭葉型認知症)にも効果があるのではないか、とのことでした。メマリーは中等症から高度のアルツハイマー型認知症に適応がありますが、使い方のアルゴリズムとしては(1)コリンエステラーゼ阻害剤が使えないもしくは効果がなかった症例に、(2)イライラ・焦燥感が強い症例への第一選択として、(3)自発性低下が強くコリンエステラーゼ阻害剤を使用開始したもののすっきり行かない症例への追加投与として、ということを挙げておられました。このうち(2)のケースではしばらく使って元気が出ないようならコリンエステラーゼ阻害剤を追加、がアリとのことです。いままで新規抗認知症薬の講演会では一昨日の岩田先生、本日の中村先生のようなクリアカットなご説明がなく、自分の判断が間違っていないかどうかを確かめることが出来ませんでしたが、ようやくスッキリ纏めがつき、大変安心いたしました。
 記念写真は左から慈恵医大鈴木先生(座長)、中村先生、私、きうち内科クリニック木内先生(座長)、江戸川病院加藤院長(Closing Remarks)、元江戸川区医師会長小暮先生です。なお、懇親会ではカロリンスカへご留学された中村先生とスウェーデンの話で盛り上がってしまいました。

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