第2回城東認知症研究会
3月28日、江東イースト21にて表記研究会が武田製薬の後援により開催されました。メインスピーカーは筑波大学脳神経内科の玉岡晃教授でした。アルツハイマー型認知症の診断につき、最新の(研究的)分類を含めてご講演いただきました。アルツハイマー型認知症の成り立ちについてのAβ仮説、タウ仮説があること、さらにAβにおける病勢進行メカニズムのウチに複数のステップがあり、ドネペジル(アリセプト)・ガランタミン(レミニール)・リバスチグミン(イクセロン、リバスタッチ)などのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤は一番下流(神経細胞死→認知症)に作用するのに対し、メマンチン(メマリー)はdisease modifing drugとして中流(神経細胞保護・タウリン酸化抑制)に作動すること、さらに抗認知症薬とは認められてはいないもののポリフェノール、クルクミン、メラトニン、銀杏葉抽出物などは同様な神経細胞保護とさらにその上流(Aβ凝集抑制)に作動することが丁寧に説明されました。また、DHA による脳内抗酸化増強作用、Aβの脳内沈着への抑制・消失作用、さらには、神経再生促進作用等のご紹介もありました。
また、最新の分類では認知症として発病する10年以上前からアルツハイマー病は変化を生じている点も指摘され、「いやー、僕ももう始まっているかな?」という気にさせられてしまいました。抗認知症薬はともかくとして、カレー(クルクミン)とワイン(ポリフェノール)のほか、ロトリガ(DHAの補給)をせっせと摂取して不眠時にはロゼレム(メラトニン類似物質)を飲んでおいた方が良いか、などと考え込んでしまいました。いずれにしても認知症は早期診断が今後さらに重要になってきていることを痛感したご講演でした。
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