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2013.03.24

第38回脳卒中学会(STROKE2013)

1303 3月20日より23日まで日本医科大学付属病院神経内科片山泰朗教授を会長に日本脳卒中学会総会がグランドプリンスホテル新高輪で開催されました。久しぶりの東京での開催ということもあり(一昨年3月25日のSTROKE2011は東日本大震災の影響で夏に順延され京都での開催となりました)1731演題、5,300名ほどの参加者を迎え盛況のうちに閉会いたしました。内容のレポートは三品先生のブログ(初日会長招宴2日目遠隔診療ロボット会員懇親会3日目)に詳しく、そちらをご参照下さい。
 こちらでは、片山教授の会長講演についてご報告いたします。「私たちの脳卒中治療研究-基礎と臨床のcrosstalk-」と題された講演は、これまで教室の実験グループでなされてきた基礎研究が実際の脳卒中急性期の臨床にどれほど関わっていたかを示したものです。脳浮腫に関するグリセロール、脳保護に関するエダラボン、FK-506の効果、EPA前投与による脳梗塞軽減・保護効果、骨髄間葉系幹細胞による治療効果などが紹介されました。経時的にすべての業績を見てきた自分たちにとって特に珍しいこともありませんが、こうして改めて会長講演として拝聴すると(特に自分が関わったパートなどは当時のことが)フラッシュバックして感慨ひとしおでした。すべての薬剤が実用化に至っているわけではありませんが、こうした基礎研究の一つ一つが現在の脳梗塞治療の礎となっていることを痛感しました。
 振り返ると、平成7年に先代赫彰郎教授の下で第20回脳卒中学会を主催した際(当時医局長でした)、会長講演で「新しい事を話したい」というご意志で「大脳白質病変」について別グループでまとめているのを横目にしながら「なぜこれまでの教室の業績を並べるだけではいけないのか」と当時助教授だった片山先生と語ったのを思い出します。教室を退き北総病院の外来を週1回お手伝いするだけだったにも関わらず、最後のスライドで共同研究者の中に入れていただいたことも大変有り難いことと感じました。

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