医師会夜間急病診療所にいます
本日は、江戸川区医師会の夜間急病診療所で準夜勤についています。お腹のカゼ'(感染性胃腸炎)が多いものの、比較的お隙な情況です。
昨日、本日と薬剤メーカー主催の大規模研究会が開催されました。
4日:Fighting vascular events in Tokyo 2009(プリンスパークタワー、主催:大塚製薬)この会は脳梗塞後遺症の患者さんに再発予防の目的で投与される「プレタール」の販促のための講演会です。今回のメインは米国から招かれたCaplan先生の教育講演なのですが、実の目玉は浜松医科大学の梅村教授による「人種による遺伝子多型の違い」と題するご講演でした。抗血小板剤にはプレタールの他に「プラビックス」があり、こちらも大変ポピュラーな薬剤なのですが、欧米人ではさほど問題がないものの、日本人では代謝酵素の問題で実に18〜23%も「投与しても効かない例がある」ことが明らかにされていました。確かに、抗血小板剤はアザが出来る、歯肉から出血するなどの出血性合併症があれば「この症例には不適当」と中止することがあるものの、「効いているか否か」を判定する検査方法がなく、何年も使用して脳梗塞再発が生じなければ初めて「効果があった」と言うことが出来るわけで、こうした「不適応」と言うケースがあることは今後の課題です。
5日:デメンシアコングレスJapan 2009(グランドプリンス高輪、主催:エーザイ・ファイザー)同様に、こちらは認知症に用いられる「アリセプト」のイベントです。教育講演をなさるのが同じ日本医科大学の北村伸准教授でした。一時体調を崩されていたと聞き及んでいたため、お元気な姿を拝見できホッとしました。こちらの注目は「認知症患者さんにおける運転免許の取扱い」を熊本大学の池田教授が老年精神医学会専門医に課したアンケートの結果などを基にしたレクチャーでした。現在でもすでに認知症をお持ちのドライバーが高速道路を逆走したりという事例が報道されます。アルツハイマー病の場合は「行き先がわからなくなりパニックを起こし運転操作を誤る」ことが多いのに対し、前頭側頭葉型認知症(ピック病など)の場合は常識では無理とわかるような危険運転をしてしまうことが多い、などの事例紹介や、新しく始まった運転免許更新時の病状申告書も記入するのが本人であるためれっきとした認知症患者さんは病識がなく大抵は「なし」と書き込んでしまい結局は適性検査などのチェックがなされていないことなどが報告されました。さらに、免許を返納した高齢者の方々の(職業も含む)生活をどうサポートするかも今後の問題、とまとめられ、実際にそうした患者さんたちと直面している我々に警鐘を鳴らされました。
どちらも1,000人規模で、全国から参加者を集めており、メーカーの力の入れ具合いがわかります。こうした会は通例の学会出席でも見逃してしまっていた重要な発表をじっくり聞くことが出来るため大変助かります。
順天堂江東高齢者医療センター脳神経内科:古川芳昭教授が代表世話人となり、特別講演の講師に国立精神・神経センター病院:葛原茂樹院長先生(神経学会理事長でもあられます)をお迎えして標記研究会がホテルイースト21で開催されました。タイトルは「わかりやすい認知症:最近のトピックスまで」であり、まさにそのタイトルどおり、われわれ専門医が「とばして」振り返りもしなかった基礎的事項から最新の学会情報まで非常にわかりやすくご講義いただきました。介護保険のために医師が記入する「医師意見書」の書き方や投薬する薬剤に対応する病名の付け方まで、「患者さんをみている」医師でないとわからない細かいノウハウまでお教えいただき、本当に「明日からの臨床にスグ使える」内容でした。また、症例画像も「これなら忘れようがない」という明瞭なものをお見せいただき、かなりパワーアップさせていただいたような気がします。
自分の症例で疑問のあったことを質問させていただきましたが、明瞭なご回答をいただき、自分の判断が間違っていなかったことが確認できました。非常に有意義な研究会でした。ご後援いただいた大塚製薬にも感謝!
二つ前のエントリーでOsirixの問題が「読み込まれたファイルがきちんと症例別でなくザラザラと通し番号のみで一つのフォルダにバラ撒かれている」不作法なアプリケーションだと書きました。これに対し、ようやく解決策を見つけました。
通常にCTファイルを読み込んだ後、保存用のフォルダに一人分ずつ「書き出し」すればいいだけでした。これで、新環境での問題も解決しました。端から見ると「何だそんなこと」程度のtipsですが......。
前回、OsiriXでCTのデータ取込が出来たことを報告しましたが、(やはり、というべきか)診療室のPCであるPower Mac G4(Quick Sliver)が6月27日に寿命を終えました。実は、冬の間から発熱が多くて心配していたのです。たしかに、再起動すればデスクトップは拝めるのですが、いくつかの単純な操作をしているだけで暴走してしまい無反応になります。CPUを保存してあった別の物に替えても同様で、決して最初から起動しないわけでもなく、メモリあたりが原因かも知れませんが、ここらが潮時と諦めて機種変更をすることになりました。
新しい機種にこれまでのハードディスクの中身を移して、無事環境移行は終了。しっかり通常業務が出来るようになりましたが、CT画像取得用のDream Firdは使えなくなりました。OsiriXは新環境でも使えます。こうした事態に間に合って良かった、ということなのでしょうね。
まさかこんな記事を書いて、それを読んだ人が「そうか!」などと相づちをたたき、自分のところでも実行する...なんとことは一切考えておりませんが、これまでひとしきり(年のオーダー)いろいろ試行してもうまくいかなかった件だけに、忘れる前にまとめてみることに致しました。
ウチの診療室にあるCTはGE社製のEμという機械です。もうそろそろリースも卒業しそうな年季が入っておりますが、これまで診療室のMacintoshでデータを読み込み、診療に手放せない存在となっております。この「Macintoshでデータを読み込み」というのが実は大きなネックとなっています。別の記事でも書きましたが、このプロセスを開始した当時CTの画像をMacintoshの上で利用するには「Dream Fird」というソフトウエアを利用せねばなりませんでした。これは使いやすく、読み込んだファイルの並べ方も親切で有用なソフトウエアだったのですが、何分にもプロテクトのためマザーボードのmacアドレスを読みに行くという仕組みを有しているためPC自体が壊れてしまう事態が起こった時すべてを失ってしまうことになり、また新機種にアップグレードすることすら出来なくなっていました。
同様の機能を持ったOsiriXが登場した時、実は真っ先にインストールしてCTのデータを読み込もうとしたのですが、いくつかのハードルがあって「Deam Firdで読み込んだデータをOsiriXで閲覧する」ことしか出来ずにいました。5月末の杉本先生の講演を聴きに行き、一念発起して設定を一から見直し、数日後にはCTのファイルを読み込むことが出来たのですが、その際ゲットできた画像が上端数ブロックだけ見えるものの後はモザイクで消えてしまった画像ファイルでした。読み込むOsiriX側ではファイルの文法(littleもしくはbig endian)の設定があるのですがこれを切り替えても「余計見えなくなるだけ」と言う状態で完全にお手上げか、と一時は諦めかけました。
その時、GEのサポートにダメ元で聞いてみるか、と連絡したところ、ご担当者が「なんとなくそんなことをどこかで聞いたことがある」と八方手を尽くしてEμのパッチファイルを持ってきてくれたのが数日前。一度は読み込みのハードがアウトで戻られたものの、後日再トライしていただいたところ見事に導入に成功。OsiriXで読み込んでみると上から下まできちんとした画像が表示されました。めでたしめでたし。やはりCT側でのendianについての修正が必要だったようです。
endianなんてどこかで聞いたことがあると思ったら、MacintoshがPower PCベースからIntelベースに移行した時に話題になったフレーズでした。詳しい説明はこちらとこちら。いま問題なのはOsiriXで読み込まれたファイルがきちんと症例別でなくザラザラと通し番号のみで一つのフォルダにバラ撒かれていること。これをクリアしたらいよいよ、診療室のPCが更新可能となります。実は発熱量が多くなっており、スペアのCPUも用意してあり、ハードディスクもここ数年の経験に基づきバックアップを充分に行ってはいてもマザーボードの代わりはないので背水の陣なのです。
今週は老年精神医学会が関連5学会と相乗りで横浜パシフィコで開催されました。そればかりでなく、今週は講演会が目白押しで、晩飯はほとんど外食、という羽目に陥ってしまいました。タイトルと一行コメントでご紹介しておきます。実はこれらばかりでなくザフィーラの車検も重なり目一杯でした。山ほどたまった書類もおおむね処理でき週末を迎えられホッとしています。
16日(火)下町こころの医療フォーラム(ファイザー:第一ホテル東京)鹿骨:村上病院の村上健先生が症例報告をされ、国際福祉大学の上島国利先生の「働く人のうつ病」が特別講演。ひょっとすると頭痛専門医は「頭痛を持つうつの患者さん」をうつ病の診断をとばして診療してしまってはいないか?という感想を持ちました。
17日(水)レセプトオンライン化の現況について(江戸川区医師会)医療情報委員長の八木橋理事がご説明されました。粛々と準備を進めないとなりません。
18日(木)高血圧Expert Meeting城東(ノバルティス:浅草ビューホテル)順天堂の卜部貴夫先生がキーノートレクチャーをなさり、慈恵医大の本郷賢一先生の司会で院長を含めた5名がディスカッションしました。会場からの質問もあり集まった人数の割にアクティブな会でした。
19日(金)JOTO Stroke Forum 2009(サノフィアベンティス:ホテルイースト21)抗血小板剤と消化管出血につき帝京の山本隆嗣先生が。また脳梗塞慢性期の抗血小板療法について埼玉医大の棚橋紀夫先生がご講演なさいました。病院から市中の診療所へ逆紹介した後の患者さんたちの投薬状況についてご質問したところ、用意されていながらパスなさったスライドを提示され、「決して病院で指定されたとおりの投薬が継続されているわけではない」ことが明かされました。ことにワーファリン治療の継続が難しいようです。
20日(土)どぜう会(日本医大第二内科OBのうち赤木内科出身者の集まり:浅草飯田屋)かつては現役の医局長(場合によっては教授)を酒の肴に医局の長老がご意見番をしつつ旧交を温める会だったようですが、今はすっかり現役医局長は現れなくなってしまいました。なにぶんにも現在の日本医科大学内科神経・腎臓・リウマチ部門の前身たる日本医科大学第二内科は先代赫先生・先々代新先生・さらにその前が赤木先生(この時の専門は寄生虫学!)だったわけで、院長が医局長時代は大変畏れおおい会だったわけです。今日は研修医時代から研究中までずっとお世話になった医局長経験者の溝口正明先生が掛川の先から日帰りでご参加になりひとしきり昔話に花が咲きました。鎗田・中路両先生、毎年お呼びいただきありがとうございます。
昨30日、江戸川区薬剤師会の会合で頭痛についての講演をいたしました。タイトルは「慢性頭痛に対する医師・薬剤師のコラボレーション」としました。片頭痛・緊張型頭痛といった慢性頭痛について、またそれらと鑑別を要する二次性頭痛などについて説明したほか、片頭痛に痛み止めとして使用するトリプタン剤について、また頭痛発生頻度を下げるために用いる予防薬のいろいろ(中には片頭痛に対して適応症が設定されていないものもあります)につき解説させていただきました。
6月1日から薬事法が改正され、普通に「頭痛薬・痛み止め」として市販されている薬品がより幅広い店舗で入手することが可能になります。これは、実は薬剤誘発性頭痛の患者さんを増やす要因になるのではないかと心配しています。アセトアミノフェン単剤の市販薬であればさほどの心配も要らないのですが、一般に「強力」とか「よく効く」とか言われる複数の薬効成分からなる鎮痛薬は繰り返し使ってしまうと頭痛の回数が増え、依存度も増すと考えられています(こちらの書物ご参照)。こうした状態を避けるため、また、トリプタン剤や頭痛予防薬の適正使用ができるよう、薬剤師の皆さんに頭痛専門医としてお話できたことは大変に意義があったと思います。
小耳に挟んだだけですが、沖縄では新型インフルエンザは「豚(とん)フル」と呼ばれているそうです。この時期に沖縄から東京に出てくるだけで「トンフル持ち帰るな!」と厳命されて来たそうです。そういえば、あちらの天気がどうなのかを聞き漏らしました。
今日の雨で都内の空気中を漂うウィルスがきれいになることを祈りましょう。また、果たして関西には雨が降ったのでしょうか?
アップルストア銀座店で開かれた標記タイトルのScience Medicalセミナーに参加してきました。講師は神戸大学医学部消化器内科の杉本真樹先生でした。Macintosh上で作動するDICOMビューワー(CT、MRIなどの画像を表示するソフトウエア)のOsiriX(オザイリックスと発音しておられました)は、僕も以前から使用しておりましたが、メインは(かなり古い)Dream Fird(jBox Viewの後継ソフト)のままで、主たる用途は単に撮影された画像の表示と発表用プレゼンテーション作成程度でした。
杉本先生はOsiriXを用いて3D画像を診断に用いるばかりでなく本来のご専門たる腹部内視鏡手術のナビゲーションとしても活用され、最小限の侵襲で臨床成績を上げていらっしゃるばかりか、最先端の「傷口を残さない:生体に元からある穴から手術操作する」NOTESへも挑戦しておられます。当方の専門外でもあり、まるでTVの先端医療紹介の番組でも見ているかのようなプレゼンテーションで、かなりインパクトがありました。
こうした3D画像による診断は脳卒中領域では頸動脈プラークの評価に使われ始めていますが、できる画像は器機を操作する技師さんの手腕で差が出ることが難点とされ、まだ大規模な臨床試験の土俵に登れずにいます。まだまだ開発途上といえるこの領域をしっかり自分のツールとされ、困難に立ち向かわれる姿勢に感服しました。
関西で新型インフルエンザ感染者が増えていますが、遅まきながら江戸川区医師会で新型インフルエンザ説明会が開かれました。とはいっても、オフィシャルには新しい情報はなく、いま区内でウワサになっている「葛西地区でインフルエンザ多数発生」した件につき当事者となったドクターから事の推移のご説明を受けられたこと(PCR検査では結局陰性だった)、またその検査費用が予想外の高額だったことなどを聞けたことが収獲でした。
いずれ東京にも感染が飛び火するのは時間の問題とはいえ、なんとか安全に乗り切りたいものです。
とうとう日本国内で新型インフルエンザ感染者がでてしまいました。これに合わせるかのように、医師会からこちらのポスターが届きました。4月末には症例定義や取扱い指針にのっとり自家製のポスターも出したものの、やはりこうしたものが届くとあらためて「気を引き締めなければ」という感じがします。
基本的には指定された外地への10日以内の渡航歴がある熱発などの患者さんは、他の患者さんへの伝播を防ぐため院内にはお入れすることができない、ということなのです。しかし、もし渡航歴を隠して来院され、検査するとA型インフルエンザが検出されてしまい、そこで初めて「実はメキシコから帰ったばかりで...」と言うことが明かされる、というシチュエーションがあったりしたらどうしよう、という事例に対する指導は全くありません。あくまで性善説に則って診療していくしかないわけなのですが、「飛行機内で感染者周辺に座っていたために10日間の留め置き」された人たちの処遇などとも相まって、今後困った事態に発展せねばよいと願わずには居られません。
ふと、2003年のSARS騒ぎの頃を思い出してしまいました。あの時にも同じところに同様の内容のポスターを貼りました。これを見ると、あの騒ぎも5月だったのですね。あの時のように「大山鳴動鼠一匹」だとよいのですが。
WHOが「フェーズ5」を出すに至りましたが、新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)に関する症例定義と届出様式が厚生労働省のHPに正式に上がりましたので、4月29日のエントリー「新型(ブタ)インフルエンザの症例定義」を削除します。連休が明けて海外からの帰国者があふれたとき、果たしてどのようになるか心配です。
新聞報道でも紹介されましたが、新型(ブタ)インフルエンザへの対応策が発表されました。東京都感染症情報センターの解説ページ(28日付けですが、アップされたのは実は29日ではないですか?)でも、やはりA型とキットで判定でき、タミフルやリレンザは効くとのことでした。ただし、このページはまだ東京都・東京都福祉保険局・さらには厚生労働省などのページからのリンクが張られておりません。また、別の報道では「弱毒性である」とのこと、くれぐれも用心は怠らない方が良いですが、過度の反応も困りものです。
ただし、確定診断のためのPCR法による診断は正規ルートで行わないといけないため、疑い症例の人はきちんと保健所等へご連絡すべきかと思います。(ウチのような)開業医などでキット検査でA型だからお薬出して、などと安易にやってしまうことだけは避けたいものです。
メキシコに始まった新型(豚)インフルエンザは徐々に世界的な広まりつつあるようですが、わが国ではまだ発症例がないことから症例定義も定まっていません。もれ伝わる限りでは通常のインフルエンザキットでA型と判定され、実際にタミフルやリレンザといった抗インフルエンザウィルス薬は効果があるようですが、はっきりした情報はありません。こちら(すみません、医療関係者しか閲覧できません)では今日明日にも厚生労働省から症例定義が公表されるとのことです。
これに先立ち、4月27日付けで江戸川区医師会から「メキシコおよび米国等よりの帰国者で、発熱、セキ等の呼吸器症状が出現した場合は、医療機関を受診することなく江戸川保健所(時間外休日は東京都福祉保険局ひまわり)に電話するよう指導すべし」という内容の通達がありました。このため、医院入口にはそのことを明記したポスターを掲げざるを得ませんでした。
今週もまた1例、B型インフルエンザが陽性の症例がありました。今後も、手洗い、うがい、人混みに出る際のマスク着用など、十分な注意が必要です。また、体力を落とさぬよう早寝・早起きや規則正しい生活維持なども大切です。
江戸川区医師会の夜間急病診療所の準夜勤についています。さほどの混み具合ではありませんが、小さなお子さんが多いこと、また感染性胃腸炎が多いことが今夜の特徴と言えます、胸部聴診所見が悪く後方支援の慈恵医大青戸病院へ紹介せざるを得なかった症例が2件もありました。取り決めとはいえ、一晩に同じ医療機関からの急患依頼を2件も受けていただくのは大変なことで、まして必要となる診療プロセスを考えると頭が下がる思いがします。
普段の診療ではまだパラパラとインフルエンザがA型・B型ともども検出されることに驚かされます。ちなみに、本日こちらで聞いたところ、昨シーズンは6月までインフルエンザ検出例があったそうです。かつてはインフルエンザウィルスは気温が高くなると生存し得ない、と言うことでしたが急速にウィルス自体の特性が変化してきているのでしょうか?
4月に入ってからというもの、講演会が目白押しで、そのほか自分で喋るもの、カミサんが喋るものの準備などを並行して進めなくてはならずかなり忙しい毎日です。
●千駄木リサーチカンファレンス:4月3日(金)、ノバルティスファーマの主催で日本医科大学第二内科関連者を対象にして椿山荘にて大阪大学脳卒中センターの北川一夫准教授をお招きして開催されました。「脳卒中再発予防のための内科的管理の要点」というタイトルでしたが、引用されているデータがかなり参考になりました。
●ワークショップー糖尿病療養指導のためにー:4月4日(土)、日本医科大学医療連携室・内分泌代謝内科・バイエル薬品の共催で日本医科大学橘桜会館にて開催されました。日本歯科大学の斎藤宣彦客員教授のご講演は患者さんと指導する立場のスタッフのありかたがアップダウンでなく患者さんが治療実行の主題であることを忘れないように、という内容で大変共感しました。また、慈恵医大第三病院の森豊准教授のCGMS(持続的血糖測定)システムを用いた糖尿病治療のご発表はかなりのインパクトがあり、早期の国内における保険適応が期待されました。この件はネット検索すると患者さんたちのブログで数多く取り上げられているのに驚かされました。また、慈恵医大田島尚子教授のご講演はいつもながら説得力があり、『病院を訪れる人は「患者のプロ」ではない』『「患者さま」と呼ぶのはやめ「患者さん」と呼ぶことに戻そう』などのフレーズは毅然とした医療に立ち返る必要を痛感させられました。
●城東PDセミナー:4月9日(木)、ノバルティスファーマ主催で東武ホテルレバントにて順天堂大学の水野美邦先生をお迎えして開催されました。パーキンソン病の診断・治療に関し豊富な動画もお見せいただきながら丁寧なポイントを押さえたご講演で、自分が持っている症例のいくつかの「?』が解決できたような気がしました。また、日本医科大学北総病院脳神経センターの三品雅洋先生(いつもお世話になっております)の「パーキンソン症候群におけるPET」は、「そうか、そんなことまで画像化できるのか」と大変驚かされました。
本日発行された雑誌「ねむりと医療」(先端医療社)に「市中診療所の医師が直面する睡眠疾患」と言うタイトルで書いた原稿が掲載されまています。
不眠症などの睡眠疾患はもともと専門分野ではありませんが、日常診療で数多く対面することがあり、そうした経験をもとにまとめてみました。これも購読対象は医療関係者ですが、通常書店でも購入可能となっています。
明日・明後日と松江にてStroke 2009(日本脳卒中学会総会)が開催されます。本日は夕刻よりそれに先立ち評議員会が催されるため、当院の診療を午前のみとして午後は休診し、松江まで移動することにいたしました。現在、羽田空港で出発待ちなのですが本来の出発時刻が14:05なのですが「機材到着遅れ」でまだ搭乗ができません。WBC:対キューバ戦の試合を見ながらメールチェックを済ませたところです。ともあれ、間に合ってよかった。実は患者さんを見終わってから江戸川駅まで走ったのです。
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多少の遅れで出雲空港に到着、切符を手配してもらったJTBのはからいで出された臨時便の高速バスで松江まで到着し、ホテルで一休みした後評議員会の会場へ出向きました。脳卒中学会も今後は正式な社団法人となること、「社員」と呼ばれる決定権を有するメンバーがこれまでの理事・幹事・監事から評議員全員に拡大されること、また頭痛学会と同様「標榜できる専門医」となるべく書類審査のみで脳卒中専門医となった人たちに何らかの試験を課すことなどが周知されました。懇親会では地元の郷土芸能である石見神楽の「須佐之男命の八岐大蛇退治」が披露されました。明後日(21日)には巨大温室内のフォーゲルパークにて夜間に特別フクロウショーを見て島根和牛をたらふくごちそうしてくれる「全員懇親会」もあるとのこと。残念。明後日は普通診療のため明日には東京に戻らなければなりません。
本日、錦糸町東武ホテルレバントにてエーザイ(株)主催にて標記講演会が開催され、「コアグチェックを使用したINRコントロールの実際」というタイトルで講演させていただきました。非弁膜症性心房細動は、心原性脳塞栓症の主要な原因疾患です。心房細動を有する場合、現在は抗凝固剤ワルファリン(商品名ワーファリン、服薬中は納豆やほうれん草を食べてはいけない薬剤です)を服用してもらい、凝固能検査のうち、PT-INR(プロトロンビン時間の国際標準化数値)が適正な値となるよう服薬量をまめに調節しなければなりません。コアグチェックはそのINR値を診療所内で迅速判断出来る器材で、当院では発売当初の頃から使用しています。導入までは採血して検査業者へ発注し、翌日届くデータを基に患者さん宅へお電話して服薬量の指示を出さなければなりませんでした。むろん、検査室を有する普通の病院であれば単に「至急検査」としてオーダーしておけば約30分〜1時間でデータが出るため患者さんへの対応にストレスはありませんが、コアグチェックの登場により一般診療所でもほぼ同様(もしくはもっと短時間で)の利便性を得ることが出来るようになりました。こうした迅速測定ツールは器材コストや測定チップ代もかかるため経営上ペイするものではありませんが、患者さんへのサービス向上・そして何より医療安全の面からも今後重要性を増すものと考えられます。でも、医療の現場ではこうした「点数は設定されている」ものの実際には「医療機関からの持ち出し」になり患者さんへの差額請求できないものが増えてきているような気がします(結局自己安全のため金銭的な損をしていることになります、まあ、いいか、患者さんたちの為になるから)。介護関連の書類も報酬/作成時間の比率がよくないうえ、毎年加速度的に枚数が増えてきており診療終了後に眠い目をこすりながら「消耗するなあ」と感じさせられます。とても自分の子女たちに同じ途をたどらせることに抵抗を覚えます(何言ってんだ今頃になって、と該当する二人から言われそうですが)。
メインの特別講演は東邦大学医療センター大橋病院循環器内科教授の杉薫先生が心房細動ガイドラインについてご講演されました。生検を伴う内視鏡検査などの際のワルファリン投与中止-ヘパリンでの管理などのポイントが改訂されており、なかなか大変な時代になってきたことを痛感させられました。また、講演後に症例についてのご相談も受けていただくことができ本当に助かりました。
なお、座長の労をお執りいただいたのがいつも当院からの循環器疾患の患者さんをお引き受けいただいている江戸川病院の大平先生でした。この場を借りて御礼申し上げます。また、上記写真は当院の新人看護士:大島さんが撮影してくれました。
昨14日、東京會舘において明治製菓(株)との共催で標記研究会が開催されました。Post Stroke Depressionとは、脳卒中発症後に(獨協医大平田教授によれば)「普通のうつ病とは異なり抑うつ気分をともなわず」、復帰した仕事やリハビリテーションなどに対するやる気が失せてくるといったうつ状態があらわれる病態のことです。確かに脳卒中になり身体障害が残るようになれば気分が滅入ってもおかしくなさそうに思われるかもしれませんが、実は脳卒中の発生した部位などによっても発生頻度が変わるとも言われ、先ほどの平田教授の表現にもあるとおり「普通のうつ病とは異なる」様子もみられるため単純に「そういう状態だからうつ病になった」とは言い切れないわけです。詳しくは日本脳卒中協会の解説をご覧ください。
かつては、この方面の症状に対しアニラセタムという薬剤(すでに薬価からは削除:旧製品名サープル、ドラガノン)が一部の脳卒中患者さんに著明な効果をあらわしていましたが、残念なことに脳循環代謝・血流改善剤を十把一絡げにした再評価(設定にかなり問題があったと認識しています)の際「効果なし」と判定され、2000年7月に薬価から削除されてしまいました。このためこの薬剤で効果のあった患者さんたちはかなりつらい思いを被ることになりました。
今回の研究会では本症の他施設研究中間発表(獨協:加治助教)のほか、「シグマ受容体とフルボキサミンに関する新しい知見」と題した千葉大学:橋本穣二先生のご講演がありました。うつのメカニズムの研究で注目されているシグマ受容体との親和性のよいSSRIであるフルボキサミン(商品名デプロメール、ルボックス)が基礎実験においても、また臨床的な使用量においても効果を発現している画像的な裏付けをお見せいただくことが出来ました。
日本脳卒中学会総会が3月20・21・22日に島根県松江市で開催されます。松江は一昨年の頭痛学会以来です。学会に先立つ評議員会が19日夕刻から催されるため、来週19日(木)は午後休診させていただくことに致しました。どうぞあしからずご了承ください。
日本頭痛学会による頭痛専門医は制度が発足してからまだ日が浅く、専門医としての認定は試験によるものではなく学会の審査のみに基づくものでした。昨平成20年に初めての認定試験があり、試験制度に基づく頭痛専門医が誕生することになりましたが、それ以前の(ということは私も含めて)専門医が試験を済ませた専門医と同等であることを公にする必要があり、そうした「移行措置認定医」に対し「同等性を担保する」在宅試験が行われることになりました。
問題と解答用紙はすでに学会から送られてきており、さっさと済ませてしまいたいところだったのですが介護関連などの提出書類や雑用・一家の行事などに追われ延び延びになっていました。締切が3月末日とのことで、放って置くわけに行かず、カミさんが出かけて居ないのを幸い、ようやく本日12時より開始いたしました。全50問終わってみると、「勿体ぶらずちょっとで済んだのに」というところでしたが、じつは途中でマークシートへの記入ミスに気づき約9題分書き直す羽目に逢いました。試験っていつ受けてもイヤなものですね。
勤務医の厳しい現実をお知らせするべく、日本医師会ではこちらのページにあるような映像によるCMを折に触れ放映しているとのことです。どうせならYou Tubeにもアップしたらいいと思うのですが。「非番の日」や「夜勤明けの休み」があるお医者さんはドラマの中だけです。
4年前から東京都医師会の医療開発委員会の委員を務めています。この委員会は都内での医療安全に関する事項につき(個別の事例そのものへの対策とは別に)今後の方針や指針を提言していくことを目的として設置されており、これまで「都内診療所における医療事故・医事紛争対策について(平成15年3月)」、「都内医療機関における信頼を売るための医療について:医療をサービスととらえて(平成17年3月)」、「東京都医師会『診療に関する相談窓口』実績報告について:診療に関する苦情相談の分析(平成19年3月)」などを東京都医師会長へ答申してきました。答申はそれぞれ都医師会A会員全員へ配布されておりますが残念ながら目を通された割合が低いことが今回の答申に対する事前調査で判明しております。
今回の答申は「外来診療における医療安全Q&A:安心して医療を行うために」と題されており、事前に行ったアンケートを元に9名の委員で分担執筆いたしました。項目としては①医療安全管理、②接遇、③診療内容、④医師の説明・対応、⑤診療録開示、⑥患者さんから受けるリスクに対する医療機関の安全対策、⑥未収金、となっており、巻末資料として事前アンケートの結果も掲載されています。一般の方々の目に触れるたぐいの出版物ではありませんが、もし冊子がお目に触れる機会がありましたら是非(ざっとでもかまいませんので)お目通しください。A会員への配布は近日中に始まります。配布対象ではないB会員の先生方や勤務医の方々にもご一読いただけるとお役に立つのではないかと思います。
江戸川病院にて本日、「実地診療における心房細動の個別化治療」と題し、富山大学附属病院循環器内科の藤木明先生がご講演をなさいました。
心房細動はかつては「始まってしまったら治らない」と考えられていましたが、発作性心房細動(PAF)の存在と危険性がわかり、ワーファリンによる抗凝固療法が心房細動による脳梗塞発症予防に有効性が認められることや、体外/カテーテルアブレーションによる慢性心房細動そのものの治療も一般化するなど、進歩の著しい分野です。今夜のご講演は「アブレーションによって解消した心房細動が元に戻らないようにする内服治療」「内服治療により心房細動が解消する可能性」「心房細動と睡眠時無呼吸の関連」などでした。
いずれにしても「どの症例にそうした治療を加えるべきか」と言う判断はやはり循環器専門医にお任せしたい、という印象がありましたが、そうした治療を受けた症例が自分のところに戻ってこられた時に「ああ、そういう治療が行われたのだな」と理解する事が出来るようになっただけでも有益と感じました。
25日、江戸川区医師会館にて「認知症の診断と治療:江戸川区医師会検査センター物忘れ外来の現状」と題し、東京慈恵会医科大学精神医学講座助教 角 徳文(つの・のりふみ)先生にご講演いただきました。座長を務めさせていただきましたが参加者も30名ほど集まり、講演後の質問も活発に行われ盛会でした。先生には医師会検査センターに於ける「もの忘れ外来」をご担当いただいており、実際に返信を受け取られた会員の先生方もご来場されたのではないかと思いますが、こうして実際にコメントを書いていただいた方のお話を伺う機会が持てたのはとても有意義だったと思います。先生は院長と同様、老年精神医学会の専門医でもありますが、認知症ケア学会の会誌「認知症ケア事例ジャーナル」の編集委員もなさっておられます。講演前のわずかな時間でしたがそちらのご苦労話も伺いました。また、ちょっと診断に苦しんだ症例があり、MRIフィルムも持ち込んでご検討いただきました。これも座長の役得?

エーザイ主催:新高輪グランドプリンスホテルにて開催されました。広い会場に(たぶん)1,000名を超える参加者が集まりました。今回は東京女子医科大学頭痛外来・清水俊彦先生のお計らいで相撲解説者の舞の海さんがご自身の頭痛体験を語るセッションがもたれ、典型的な片頭痛の苦しみ、そして治療によりお仕事の支障がなくなった喜びを直接にうかがうことができました。
「勝負が終わったときに頭痛が始まることはありませんか?」という質問には「本割りの最中はもちろん、終わったばかりでは気持ちが高揚しているので痛んだことはありませんが、支度部屋へ戻ってホッとしたときに痛みだしました」というお答えでした。テレビの本番、秒単位でコメントを喋っている中で頭痛が始まると頭の中が真っ白になって....という生々しい表現もご自分が病気を体験していないと語ることができないエピソードだと感じました。
週刊朝日に旧知の獨協医科大学神経内科・平田幸一教授が「慢性頭痛診療」というコラムを載せました。同じ内容がこちらのページに掲載されております。片頭痛・緊張型頭痛につきわかりやすく解説されています。どうぞご覧ください。
春風や
花粉おそれて
ひきこもり
おそまつでした。
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2/23 「ひきこもり」にするはずが「き」が抜けていました。花粉症が始まると気も抜けてしまうようで、まことに二重にお粗末でした。昨日気がつき、本日訂正いたしました。
春一番が吹き、花粉が飛び始めた今日この頃ですが、先週から各種講演会が開かれるようになりました。簡単ですがそれらについてご報告。
■第13回城東神経内科懇話会:東武ホテルレバント(2月13日ファイザー・キッセイ主催)「始めたときは6人しか居なかった」と江戸川病院・加藤正弘院長先生がおっしゃっておられましたが、今回の参加者は20名を超えていました。江戸川区・江東区・葛飾区エリアでこれだけの人数の神経内科医がが集まることができるような時代担ったことが驚きです。多発脳結核腫とインターフェロン治療中に生じた筋炎の2症例につきご発表をうかがいましたが、どちらも大変示唆に富み、(マニアックになりすぎず)非常に有意義な研究会でした。第一例目の順天堂江東高齢者医療センター北見先生のご演題は座長をさせていただきました。
■Fighting Vascular Events in Tokyo 2009 頸動脈病変の最新治療:プリンスパークタワー東京(2月7日大塚製薬主催)昨年4月の会も1,000人を超える参加者が集まりましたが、今回はそれを超える1,260名が全国から集まったそうです。なんという動員力!まして今回のテーマはどちらかというと脳外科よりでマニアックでもありましたが、演題前に並んだ神経内科・脳神経外科双方のエキスパートの方々もおとなしいディスカッションでした。内容的にはMRIで頸動脈プラーク(血栓)が評価できる(撮り方によっては3次元でも!)という報告は非常に面白く、またCEA(頸動脈内膜剥離術)やCAS(頸動脈ステント)による治療が困難な症例も確かに存在する(どちらも万能ではない)ことがわかって有意義でした。
■高血圧治療ガイドライン2009 高血圧治療の現状と将来:グランドプリンスホテル赤坂(2月4日ノバルティスファーマ主催)以前江戸川病院講演会でお話しいただいた佐田先生と東京女子医大の内山真一郎先生のご講演で、本年発表されたJSH2009にのっとり高血圧治療の新しい管理目標値の意義・目的につき解説されました。冒頭の開会の辞で、「日本のドクターはまだ血圧を充分に下げていない!」という東大・藤田敏郎教授のご挨拶は非常に印象的でした。とはいっても、ARB(もしくはACE阻害剤)とカルシウム拮抗剤、それに利尿薬を加えただけでは充分に血圧が下がらない患者さんは山ほど居られるんですけどね。
中小岩小学校の校医を勤めるようになって10年がたちました。父の仕事を引き継いだ形でしたが、あっという間でした。昨日は江戸川区総合文化センターで江戸川区保健表彰式があり、その際多田区長さんから表彰状を手渡されました。
区の小学校・中学校の5万人の児童・生徒さんたちの中から選ばれた195+133名の健康努力賞受賞者の皆さんたちに先立ち、保健功労賞として表彰されたものです。先代の父は20年以上勤続でしたが、それにいつの日か追いつきたいものです。
普段の診療ではあまり「インフルエンザが多い」とは感じておりませんでしたが、本日の休日当番は別。「怪しい」と思われた症例や患者さんご本人もしくは親御さんの希望でインフルエンザ抗原検査行った症例のうち、かなりの割合でインフルエンザA型が検出され、タミフルまたはリレンザといった抗インフルエンザウィルス薬を投与することになりました。ご来院された方々のなかにはかなり遠方から来られた方もおられ、北小岩地域だけとはかなり異なった様相を呈しているのだなあ、と感じました。
いろいろなことがあってなかなかブログの更新がままならない毎日ですが、明25日は当院が休日当番医にあたっております。インフルエンザも流行っており、どのような状態になるか見当もつきませんが、がんばります。
昨日にて本年度の当院での診療を終了いたしました。
本日は医師会夜間急病診療所の準夜勤、明日は同じく医師会館内休日急病診療所の日勤診療があります。さて、もうひと踏ん張り頑張ります。今夜は結構患者さんが多いです。
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12月31日追記
28日の準夜の患者数は50人、29日の日勤の患者数は70人でした。一緒にお仕事させていただいたスタッフの皆さん(わこちゃんや飯塚さんも)、どうもありがとうございました。
江戸川区医師会第102回臨床研究会があり、名古屋:洪内科クリニックの洪尚樹先生が「糖尿病治療戦略2008:経口薬をどう使いこなすか」というご講演を聴いてきました。
メインテーマである「インスリン療法やSU剤療法でコントロールがうまくいかなくなってもアクトス+ベイスン+メトホルミンの治療でなんとかなる」というストーリーにはあまり賛同しかねますが、いくつかの情報は日常診療に役立てることが出来そうです。
1)アクトスはHDLを上げ、TGを下げる効果がある
2)アクトスは脂肪肝の改善効果がある
3)境界型糖尿病の時に早期介入を行えば脳卒中や虚血性心疾患などの大血管病変を予防できる
4)糖尿病の際生じるケトアシドーシスは昏睡になるとは限らず腹痛などの症状の場合が多い
5)アクトスは浮腫を生じやすいが、サイアザイド剤(特にダイクロトライド)が有効で、スピロノラクトンを加えて浮腫を抑えているうちに減塩を徹底させれば使用継続が可能となる
頭痛学会の後、世界糖尿病デーでブルーにライトアップされた東京タワーに行ってきました。いろいろ写真を撮ってみましたがどうも昨年とライトアップのパターンが異なるようで、こちらのHPにあるプロの方の写真には遠く及びませんでした。ニュースで聞きつけた(らしい)人たちでまわりは大変な混雑ぶりでした。また、展望台からもう一つ都内でライトアップされている都庁ビルも見えるかと探してみましたが、どうも東京ミッドタウンビルに阻まれて見えなくなっているようでした。残念。
とはいえ、こうしたイベントで一般の方々が糖尿病に関心を持ってくれるのは大変に有り難いことですね。脳卒中学会ももう少し頑張らないといけません。
本日は日本医科大学橘桜会館にて内分泌・代謝内科、老人科、一般内科の三科が中心となった講演会「糖尿病診療における医療連携構築を目指して:大学病院の立場、かかりつけ医の立場」が開催されました。
2題の症例検討のあと、慈恵医大糖尿病・内分泌・代謝内科:田嶼尚子先生の表題にある基調講演が行われました。米国糖尿病学会の糖尿病ガイドライン大変革の以前から日本国内の糖尿病診療標準化を目指してご尽力されておられた田嶼先生のご講演を聴くのは初めてで(座長をされておられたのは2回ありましたが)大変楽しみにしていたのですが、クリアカットに米国と日本の違いをご説明いただき、目指すべきコントロール値とコントロール方法についての知識が体系化できたような気がします。
当院のメインが脳卒中の予防・再発防止である以上、そのリスクファクターである高血圧症・糖尿病・高脂血症には手を抜くことが出来ません。そのような観点から、日本医科大学の内分泌・代謝内科及川教授には何人もの患者さんたちをお世話になっており、こうした会にいつもお誘いいただいており、今後も連携を続けてゆきたいと考えております。今回はしばらくお話が出来なかった同科スタッフの皆様ともお話が出来て非常に有意義でした。
明後日が、いよいよ東京タワーほか東京都庁などもブルーライトアップされる糖尿病デーです。当日は頭痛学会の終了後都内観光してみましょうか。
今週金曜日14日は「世界糖尿病デー」です。各地でいろいろなイベントや講演会が企画されています。日本医科大学でも糖尿病・代謝内科の及川先生を中心に明12日に講演会が企画されています。もちろん、東京タワーなど数多くの場所でのブルーライトアップなどの企画もあります。
糖尿病治療に対する概念も以前とはだいぶ変わってきており、使用する内服薬の選択方法やインスリン注射の役割も認識を変えつつ対処してゆく必要があります。本年度から実施されたメタボ検診ではこれまで糖尿病として認知されていたヘモグロビンA1c値を大幅に下回る5.1が基準値に定められ、数多くの人たちが糖尿病としての警告を受けています。これは、あくまでも将来糖尿病化しないため食事・運動療法などを開始させるためのの基準値を下げたものですが、「基準がきついから仕方ない」という見方をしないことが非常に重要だと思います。
本朝、無事に帰国いたしました。カミさんはまだマルメ歯科大学を訪れたり、お世話になった方々のお墓参りなどのためスウェーデンに残りました。さて、写真は見てご覧の通り、オーストリアは(たぶん)オーストラリアと間違えられるのでしょうね。さすがに購入するまで至らず、写真だけ撮って済ませてしまいました。
何人かの患者さんに、「いいですねえ、今の時期ウィーンではコンサートやオペラも楽しめますね」と言われておりましたが、ご免なさい、不調法で(きっと寝てしまうだけなので)そうした文化的なものにはノータッチでした。
目々澤醫院の診療は予定どおり明日より通常どおりで再開いたします。
世界脳卒中学会(WSC2008)参加のため、本日より8日間、臨時休診いたします。もし現地からご報告できるようなことがあればこちらのブログにアップしたいと思っております。ご期待ください。
現在放送中の日本テレビ「ニュースゼロ」でとりあげられている「心身症」について一言。
番組内での表現は「片頭痛は心身症のひとつ」とされていましたが、「心身症によって起こる頭痛」という疾患はありますが、「片頭痛」が心身症によって起こると言うことはありません。国際頭痛分類でもはっきりと分離されている別の疾患概念です。数多くの片頭痛の患者さんやこの周囲の人たちに大きな誤解を招くことになりますのでハッキリとさせておかねばなりません。どうかいわゆる「頭痛」すべてが片頭痛というわけではないことをご理解いただきたいと思います。
頭痛の国際分類は頭痛学会ホームページからダウンロード可能です。このうち、心身症などの精神神経疾患で生じる頭痛については138ページに記載があります。片頭痛については44ページから詳細に記載されており、両者は厳密に別物です。
テレビは非常に影響力が強く、誤解がさらなる誤解を招くことにもなり、きちんとした監修が必要です。なお、同文を日本テレビに先ほど送信いたしました。
江戸川区医師会元会長の小暮堅三先生が旭日雙光章(きょくじつそうこうしょう)を授章され、その祝賀会が江戸川区船堀のタウンホールで行われました。
小暮先生にはお世話になっており、参加してお祝いして参りました。また、普段なかなかお目にかかれない方々にもお会いすることができました。小暮先生、おめでとうございます。
9月10日、浅草ビューホテルにてアステラス製薬と日本べーリンガーの共催により、表記研究会が開催されました。講師は東京逓信病院内科部長の宮崎滋先生で、「特定検診を踏まえたメタボリックシンドロームについて」という演題でした。
宮崎先生は特定検診の基盤となるメタボリックシンドロームの診断基準設定に携わったお一人で、特定検診で「指導」に当てはまった患者さんたちをどのように指導すればよいかを懇切丁寧なご講演でお教えくださいました。まず、現在の体重の5%を削減するプログラムを策定し、運動と食事でともに同じカロリーを調整する、さらに夜食と間食をなくさせる、など教科書では書いてあるものの実際に患者さんに適用させる上でのコツを授かりました。
講演後の質疑応答も白熱し、良い勉強が出来ました。
9日にイースト21東京(江東区)にて、エーザイ(株)主催の表記講演会が開催されました。江戸川病院・循環器科部長の大平先生が座長となり、日本大学医学部心臓血管外科秦光賢講師「ワーファリンとPPIの相互作用による開心術後出血性合併症」と東邦大学医療センター大橋病院循環器内科杉薫教授「心原性脳梗塞の予防:新ガイドラインを含めて」の2題のご講演がありました。
PPI(プロトンポンプ阻害剤)にはオメプラゾン(オメプラール)、ランソプラゾール(タケプロン)、ラベプラゾール(パリエット)の3種が市販されていますが、もともとワーファリンとの相互作用が告知されているオメプラールばかりでなく、タケプロンも代謝酵素CYP2C19を共有し同様の相互作用を示す例があり、ワーファリンが効き過ぎて出血傾向増強作用を示す危険性がある(消化管出血・術後出血)事が秦講師から示されました。それに対し、パリエットは非酵素的な代謝が主体でありワーファリンとの併用でも出血性合併症を生じにくいとのことでした。むろん、タケプロンとワーファリンの併用でも問題ない症例もあり、ワーファリンのコントロールがうまくいかない症例などにはタケプロンを併用することによって効果を強化する(裏技的な)目的にも使えるとのことでした。
杉教授のお話は心房細動を有する症例の脳梗塞予防の目的としてはもはや抗血小板剤は適応とならず、ワルファリンを適切に使用することが必須であることが詳しく説明され、本年11月に公表予定の国際的なガイドラインについての解説がありました。
出席者の数に対して講演会後に開かれた懇親会席上でのお料理の量(種類ではありません)が少なかったことを除けば大変有益な講演会でした。
第6回国際脳卒中会議(ウィーン)出席のため9月25日(木)〜10日1日(水)まで臨時休診させていただきます。長めの休診となりご来院の皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞご了承ください。しっかりと最新知識を吸収してパワーアップして参ります。
なお、江戸川区の65〜74歳の方々を対象とした「国保健診」13日まで延長実施しております。また、75歳以上の方々を対象とした「長寿健診」も実施しております。 こちらの締め切りは10月末日となります。
若者を中心に去年、はしかが流行したことを受け、この春から中学生と高校生を対象に新たな予防接種(はしか・風疹混合のMRワクチン)が始まりましたが、6月末までに接種した人の割合は3分の1程度にとどまっていることが厚生労働省から発表されました。接種の対象となる学年は中学1年生と高校3年生です。ご自宅に接種票がまだ残っている未接種の方々はぜひワクチン接種を受けましょう。
暑い日になりました。月初めの定例の仕事は済んでいるため、朝から入院している方々のお見舞いに出かけました。一件目は千駄木の日本医大病院、二件目は三鷹の杏林大学付属病院です。
杏林へ行くのは8年ぶりで、行った病棟が一番新しいため、日本医大病院との建物の違いにちょっとしたギャップを覚えました。何せ病室前に患者さんの名前が表示されていません!小さなモニタをタッチすると中の人たちの氏名が表示される仕組みで、むやみやたらに部屋を探せないようになっています。時代が進むと設備も変わるものなのですね。
■文京ニューロサイエンスフォーラム(11日:金、東京ガーデンパレス)
日本医科大学神経内科・脳神経外科・精神神経科・小児科の神経関連4科が集まる研究会です。松田博史先生(埼玉医科大学国際医療センター核医学科教授)のご講演で幻覚・幻視の画像化や、(これまでは海馬傍回のみの萎縮評価しかできなかった)VSRADの将来形と言えるDARTELによるMRI画像の精細化・それに伴う前頭葉・後部帯状回の萎縮度検査技術などがご紹介されました。アルツハイマー病の原因たるβ-アミロイドも見事に画像化されるようになってきていることも印象的でした。
■デメンシアコングレス2008(13日:日、グランドプリンスホテル赤坂)
「アリセプト」を販売するエーザイが主催する1,000人規模の研究会です。一般医の方々を対象としたもので、主として昨年からこれまでの倍量の10mgが処方可能となった「高度の」アルツハイマー病の認識を深める研究会です。とはいえ、「認知症治療スキルアップのために」と題された4題のレクチャーは本当に「明日からの診療にすぐ役立つ」内容でした。講師のうち3人が神経内科、精神神経科の講師は田北先生(田北メモリーメンタルクリニック)だけだったのは以外でしたが、田北先生のレクチャーは特に示唆に富み、有益だったと思います。
雑誌「アエラ」臨時増刊「日本の家庭医1435人」に、獨協医大神経内科:平田先生の推薦でリストアップされました。有り難いことです。確か冬の間、アエラ編集部から何回か問い合わせがあり、診療科目や往診の有無など、いろいろお答えしていましたが、こうした形で出版されると照れくさい感じがします。これからも「1/1435」ということを意識しながら毎日の診療に励みたいと思います。
肝心のアエラのサイトには記載がないためネット検索してみたところこんなブログもありました。同じ掲載されるにしても複雑な思いがあるのでしょうね。ちなみに、この先生のデスクにはiMacがありますね。
本日、さる研究機関から頭痛専門医あてのアンケートが届きました。内容は地域保険薬局との医療連携に関するもので、頭痛で薬局を訪れた患者さんに薬剤師の方々にどのような対応が望まれるか、ということに関するものでした。
現在、片頭痛治療には痛みをその場で抑えるための頓挫薬としてのトリプタン剤(イミグラン・ゾーミッグ・レルパックス・マクサルト・アマージなど)があり、また片頭痛を起こしにくくするための予防薬の投与方法もだいぶ一般化してきていますが、いまだに頭痛と言えば薬局に駆け込んで解熱鎮痛剤(いわゆる頭痛薬)を購入して対処している患者さんたちが多く見られます。頭痛の頻度が少ない場合はよいのですが、解熱鎮痛剤で頭痛をごまかしている期間が長くなると頭痛が頻発するようになり、なおかつ解熱鎮痛薬が効かなくなるケースがあります。これが「薬剤乱用性頭痛」であり、このような人たちを市井の薬局で頭痛専門医などの医療機関へ誘導してもらえば一人でも多くの「悩める頭痛患者」さんを減らすことが出来るのではないかと思います。
また、単にトリプタン剤の服用方法に限っても薬剤師の方々にわれわれ頭痛専門医からのリクエストを伝えることも重要なポイントです。以前江戸川区医師会・内科系臨床研究会で女子医大の清水先生にご講演いただいた際には薬剤師会にもお声をかけ、ご出席いただいた薬剤師の皆様に一緒に講演を聞いていただきました。ただ、それ以上の薬局-医療機関の連携までは話が進んでおらず、これからはそのような連携の構築にも気を配るべき時代になりつつあることを痛感いたしました。
6月11日(水)に、表記研究会が(株)アステラス製薬の主催により両国第一ホテルで開催されました。江戸川病院の加藤院長・大平循環器科部長・伊藤内科部長などを中心に企画され、及ばずながら院長も世話人の一人としてお手伝いをさせていただきました。
会は東京大学で肥満外来を担当されている大須賀淳一先生をお迎えし、第一部で典型的なメタボリックシンドローム患者さんの症例検討を行い、その後第二部で大須賀先生のご講演を拝聴する形となりました。なかなか面白い構成でした。講演の最後で「肥満症の外科的治療」についても話が及びましたが、なかなか困難そうな治療方法であることがわかり、たやすくやせる方法がないことを再確認させられました。またBoot Campをやらなくては。
表題の研究会が平河町・海運ビルにて持田製薬主催にて開催されました。EPA(商品名:エパデール)とは「JELIS研究」および10数年前の基礎研究の双方で縁があり、今回も参加してきました。
JELIS研究は、LDLコレステロール値との関連などさらなるサブ解析が今秋にも発表されることが質疑応答で明かされました。EPAには、心筋梗塞の発症抑制のほか、脳梗塞発症後の症例に対する投与で再発予防効果があることもJELIS研究で明らかになっており、頼りになる薬剤です。
また、山口大学脳神経外科米田助教のご講演ではクモ膜下出血症例に対するEPAの発症後投与でも(クモ膜下出血の予後に重大な影響を与える)脳血管攣縮が予防され、かつ攣縮が生じても重篤化しないで済むという成績が発表されました。それでは、「未破裂脳動脈瘤が発見された人に服用してもらえば?」と質問してみましたが「抗血小板作用のため出血増強があると困るので....」と言うお答えでした。とはいえ、EPAの現在設定されている投与量では他の抗血小板剤ほどに易出血傾向があるとは言えず、今後の検討しだいでは有用性が期待されるのではないかと感じました。
ノバルティスファーマ(株)の主催で、表記研究会が「認知障害を合併した高齢高血圧」をテーマに浅草ビューホテルで開催されました。症例呈示を東京大学加齢医学:秋下先生、司会とまとめを同検査部:下澤先生がなさり、他に4名の城東地区病院の糖尿・心・腎・脳外の専門医をコメンテータに迎えてラウンドテーブルディスカッション方式で進められました。内容は盛りだくさんで、つっこみを入れる隙のない進行でしたが得るところは多くありました。
1)ARBは容量依存性に効果が上がるが、副作用は容量依存性に増えるわけではない、それに対しカルシウム拮抗剤(CCB)は容量依存性に効果が上がるだけでなく、副作用も容量依存性に増える。
2)アルツハイマー病に対するARBの実験的な予防効果がβ-アミロイドの蓄積抑制というかたちで証明されている
3)ARBの脳卒中予防効果についてはA:投与が長期間になるにつれ新規発症・再発の数がCCBより有意に減少する、B:脳塞栓症の主たる原因疾患である心房細動をCCBよりも有意に発生しにくくする、などが認められている

東京ミッドタウンで(株)エーザイ主催により表記セミナーが開催されました。
配布されたDVD(一般のドクターへのミニ・セミナーで使用する資材)は前回と同じでしたが、ディスカッションや講演はいくつか新しい発見があり、明日からの頭痛診療に役立ちそうです。
1)入浴時頭痛に関してはこれまで微小な脳出血やクモ膜下出血などの関与が指摘されていましたが脳静脈系の問題もありうること
2)副鼻腔炎の頭痛関与は副鼻腔の炎症そのものばかりでなく三叉神経刺激も考慮すべきこと(CRPでの検討も重要)
3)肩こりのない緊張型頭痛もあるがきちんと二次性頭痛が否定されている必要があること
4)片頭痛には「proguressive(進行性)」という側面だけでなく「developemental(成長に伴って変貌する)」という要素があり、ことに小児期に始まった片頭痛は適切な医療機関で適切な治療がなされるべきこと
5)アロディニア(異痛症)の強い片頭痛は水痘ウィルスの潜在性感染が関与している傾向が強く、抗ウィルス剤の間歇投与によりHZ-IgGの抗体価が下がると頭痛改善が見られること
6)薬物連用性頭痛の症例の中で脳波異常(特に帯状回付近)が強い場合は抗けいれん剤の投与が有用であること
本日は江戸川区医師会夜間急病診療所の準夜勤の最中です。とはいっても、本日は大変に患者さんの来院が少なく、のんびりしています。おまけに、僕にあたった患者さんはほとんどが蕁麻疹という、ちょっと珍しい夜です。とはいえ、ここの診療所が暇だということは急病の方が少ないということで、喜ばしく思うべきかもしれません。
こんな時こそたまった書き物をすればよいのに、PCは持ってきていても資料を自宅に忘れてしまい、内職仕事ができません。嗚呼.....。
準夜勤で困ったことが一つ。ジェネリック医薬品の一般化に伴い、「訳の分からん名前のクスリ」が出されている患者さんが増えています。持参される「お薬手帳」の表記がジェネリック医薬品だと自分が使ったものでない限りどういう薬効のクスリかすら解りません。「お薬手帳」にはせめて製剤名、出来れば先発製品名を併記してもらわないととっさの時に役に立ちません。幸い、診療所にはネットに繋がったPCがあるため、ヒョイと検索できるので何とかなりますが、これがない場所ではいったいどうなることか。
都合により、5月8日(木)は臨時休診いたします。9日(金)は通常通り午後のみ診療を行いますが、10日(土)は第二土曜日ですので休診となります。
どうぞお間違えのないようご来院下さい。
校医をしている中小岩小学校の内科検診がありました。450名近くの生徒さんたちですが、養護の先生の「静かにして」と言う声もほとんど必要なく、大変スムーズにチェックを済ませることができました。心雑音や不整脈もほとんど現場で問題ないことがわかるもので、一安心です。先代の校医だった父の位牌に線香をあげ、ささやかな報告も済ませました。
今朝は近所で火事があり、患者さんのお宅が延焼されてしまいました。この場を借りてお見舞い申し上げます。怪我などがなかったことは不幸中の幸いです。
(25日追記)この火事には「燃え残りからの再出火」というオマケが付きました。24日未明に再び消防車のサイレンが鳴り響き、「今度はどこだ?」と飛び出してみると前日の朝と同じ現場。周辺ではいろいろなウワサが飛び交いましたが本日になり報道発表がありました。読売地方版にも同様の記事がありました。
■第105回日本内科学会総会(東京フォーラム)4月11〜13日
さすがに東大腎臓内科の藤田教授が会頭と言うだけあり、循環器関連のレクチャーが充実していました。12日だけ参加してきました。
■専門医と実地医科で考えるメタボリックシンドロームの実際!(第一ホテル両国)4月15日
糖尿病性網膜症の発症した患者さんの冠動脈を調べると胸痛などの症状がないにもかかわらず高い頻度で障害が発生していることが発表され、ショックを受けました。当院で管理中の糖尿病の方々はほとんど眼科の定期チェックを勧めておりますが、中には「コントロールがいいから」とか「発症間もないから」と受診させていない方々が居ます。洩れがないように心がけないといけないと思いました。逆に糖尿病の人たちには脳や心血管の画像診断を定期実施する必要があるのかもしれません。うーん、医療費がかかりすぎる...。
■Fighting Vascular Events in Tokyo(プリンスパークタワー東京)4月19日
大塚製薬のイベントですが、全国から1,000人を超える参加者が集まりました。基礎的な話も興味深かったですが、Del Zoppo教授(大阪のお生まれだそうです)の抗血小板剤の話は解りやすく拝聴できました。ご講演の後、日本発の薬剤が米国でまだ認可されていない事情を岡山の神谷達司先生が質問され、それに対する教授の返答も納得できるものでした。
■日本医科大学千葉北総病院では周辺の病院・診療所に連携をとり、 「印旛脳卒中地域連携パス」が動き始めています。それにひきかえ、江戸川区を含む東京都東部(江戸川区・葛飾区・江東区など)では医療機関の数は多いものの、夜間にMRIの緊急検査やt-PAによる急性期治療がどこで対応できるかの情報が共有されるに至っておらず、さらに神経内科のある病院でも脳卒中を看たがらない傾向もあり(緊急入院しても担当は一般内科医だったりします)、いきおい医療圏を飛び越えて都心の大学病院へ搬送せざるを得ない状況でもあります。従って、医療圏内での脳神経外科と脳血管内科のネットワークづくりが今後の課題です。
4月1日から後期高齢者医療制度を含む健康保険改訂が行われました。70歳以上の患者さんの中には保険証が4月1日までに届かないケースがありましたが、(一時的かもしれませんが)保険者への問い合わせで保険証の記号・番号が照会できるようになり患者さんへご迷惑をかけずにすみました。
ここらへんの事情につき本日インタビューを受け、本日夜11時からの「ワールドビジネスサテライト」で放送されるとのことです。言いたかった部分がきちんと残されているといいのですが、あとは編集の結果、ということでしょうか。
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追記:喋った内容の1/10だけ、放送されました(こちらで動画が観られます)。健康保険改訂の際の白本(同じ内容は厚労省のサイトからダウンロードでき、PC画面で検索しているのはそのPDFファイルです)の分厚さ、内容がわかりにくいことなどだけでも放送してもらえたのは良かったです。録画スタッフの方には後期高齢者指導料を算定した場合と普通の出来高払いの診療費内訳をプリントアウトしてお持ちいただいたのですがそれは放送にのりませんでした。また、その際の指導箋についても、高齢の患者さんに書類ばかり渡してもお役に立てないことは明白です。
新研修医システムで大学病院を核としていた医学教育の根管をぶちこわし、厚労省はどこまで日本の医療を崩せば気が済むのでしょうか。そんなことより、社保と国保の枠を取り外し保険料徴収を一本化し、その上で保険証番号を医療機関からオンラインで確認できるシステムを構築してくれたほうがよほど社会のためになると思うのですが。
約10日間の臨時休診の後、昨17日から診療を再開いたしました。この間、休診をご存じなくご来院いただいた方々にお詫びを申し上げます。
本日夜にはさる会合にて慢性頭痛の講演も予定されております。さらに明後20日から京都で「Stroke 2008」日本脳卒中学会が開催されるため評議員会(19日夕刻)に間に合うように明日中に移動しなければなりません。
土曜日の異常な大気、結構「アレルギーいっぱい」という感じでした。ウチの娘などはクシャミの連発でした。「花粉症が始まった」患者さんが昨日は結構来院されました。今日はどうでしょうか?
実は、1月20日頃から花粉症を感じたり、予防薬が欲しくなって来院する患者さんが増えていました。皆さんいずれも鼻をのぞくと粘膜の腫れ・むくみがあり、「すでに始まっている」状態だったのです。そして、昨週末からブレイク、と言うわけです。
アレルギー性鼻炎(花粉症はそのごく一部です)の始まりにはのどの違和感を感じ、熱を出したりする場合もあり、抗アレルギー剤以外の投薬も必要となります。つらいですね。妊婦さんや授乳中の女性には点鼻・点眼薬のほか、「小青龍湯」処方などもお勧めしたています。また、片頭痛の方は抗アレルギー治療の併用はおおもとの片頭痛を軽くできる効果もあり、ぜひご検討ください。
さて、蛇足ですが、当院ではステロイド剤「ケナコルト」の注射によるアレルギー性鼻炎予防治療は行いません。この治療法をご希望の方は他院をご検討ください。どうかあしからず。どうしても症状がおつらい期間をしのぐステロイド治療は必要に応じご相談に乗りますが、このとき使用する薬剤は他のステロイド剤となります。
先ほど、休日診療を終えました。当院での休日診療の最多来院患者数を記録しました。インフルエンザの検査も数多く行いましたが、うち6名ほどがA型陽性でした。その他は感染胃腸炎が目立って多く、普段の外来とは様相を異にしていました。
異物誤嚥の患者さんは順天堂の小児外科が快く転送・診察を引き受けてくれました。多謝。また、適切なアドバイスをいただいた墨東病院小児科当直の先生にも感謝いたします。

昼休みに江戸川の河原を眺めてきました。積もった雪は大分解けて来ていましたが、何か爽やかでした。空が青いのが印象的でした。イケナイ、暇なのでついブログのアップが続いてしまいました。
ちなみに、インフルエンザは今日は一人もなし。おなかのカゼが何人か。花粉症の始まってしまった人が結構多くなってきています。
昨日、江戸川区医師会で講演していただいた長尾毅彦先生(荏原病院)に教わった米国の脳梗塞に対する一般の方々への啓蒙CM(2005)です。
F(=Face):顔の動き、A(=Arm):腕の力が落ちていないか、S(=Speech):喋れなくないか、T(=Time):一刻を争う.....ということで、脳梗塞の始まりを見逃さないようにしよう、おかしいと思ったら救急を、というメッセージです。何度も書きますが、「脳卒中は救急疾患です!」
NHKスペシャル「認知症: なぜ見過ごされるのか〜医療体制を問う〜」を観ました。認知症の治療に関する問題点がよく掘り下げられていたのではないかと思います。特に、老健施設入所の場合認知症治療薬「アリセプト」が使用できない件など一般の方々には初めて知らされた事実だったのではないでしょうか。
認知症の患者さんたちを診察しなければならないわれわれ専門医(院長の場合は「老年精神医学会専門医」)の立場の主張も小阪学会理事長にしていただくことができ、それに対するポジティブなお答えが桝添厚生労働大臣からいただけたことは有意義でした。ただし、この専門医はまだ看板などで標榜することができない資格であること、さらに放送中に表現された「かかりつけ医」「かかりつけサポート医」はあくまで窓口になっていただいているに過ぎないこと、さらに病院の「地域連携室」はいまどきたいていの病院に備わってきているもののそのすべてが認知症に対応しているわけではないことがきちんと表現されていなかったことが問題点と思います。
とはいえ、認知症に対する一般の方々への啓蒙がより進む一助になった良い番組だったのではないでしょうか。

年末年始のお休みを終え、本日より通常診療に戻ります。願わくば、このお休みの間に感染性胃腸炎や(ちょっと流行しかけていた)インフルエンザが落ち着いていればいいな、と思います。昨日は入口に羽子板をセットしたり休診ポスターを撤去したりの準備を致しました。また、院内ディスプレイ表示も少し書き加えました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
本日は患者数が多く、診療後のカルテ処理に真夜中まで時間がかかってしまいました。インフルエンザの患者さんは数名、感染性胃腸炎(ノロを含めたウィルス性胃腸炎は今後この呼び名に統一されるそうです)が多く、嘔吐・下痢に苦しんでおられました。
先ほど、朝日新聞と東京新聞のサイトで厚生労働省のインフルエンザに対するタミフルの異常行動に関する因果関係についての発表を読みました。
個人的な印象を言わせていただけば、必要な人がいる有用性がある薬剤を失わずにすんだことは良かったと言うべきでしょう。インフルエンザはワクチンで防ぐのが基本である(さすがにワクチン接種に公的扶助のある高齢者のインフルエンザ罹患はこの数年非常に少なくなっています)こと、また抵抗力のある世代は、昔通り「カゼは寝て治せ」と言うことだと思います。無理して抗ウィルス薬でほんの1〜2日治癒を早め、リスクを背負い込むのはやめるべきでしょう。無論、検査・投薬とも患者さんやご家族の希望があればきちんと行っていますが。
今シーズンは意識的に10代のインフルエンザ検査は積極的には勧めないようにしています。逆に、放っておくと薬を飲みつつ熱があっても公共交通機関で出勤してしまう30〜50代の人たちにはきちんと検査を行い、出勤を止めさせております。投薬は本人の意思を確認してから、と致しました。だから診察に時間がかかってしまいます、嗚呼。
「すこしぐらいの熱が出ても登校すること」などと入学式で教頭が訓辞を述べる高校があることを見聞しました。「熱をおして出勤」が美徳とされる組織。どちらもとんでもない話です。こういった学校・組織を根絶やしにしないと日本の公衆衛生は進歩しないでしょうね。
「セララ」は、11月から市販が開始された新しいジャンルの血圧降下剤です。これまでの降圧剤とは全く異なる「アルドステロン拮抗作用」という特性を有しており、どのような症例に向くのか、非常に興味がありました。メーカー(ファイザー)もそのあたりを察して東京大学・藤田敏郎教授をお招きして錦糸町東武ホテルレバントにて講演会を催してくれました。
結論から行くと、メタボリック症候群で高血圧を有する例などに(インスリン感受性を悪化させずに)カリウム保持性のナトリウム利尿作用を作動させるため有用である、と言うことのようです。米国での使用例では腎機能が充分でない症例には適応しない方が良いとのことから、イメージ的には「40〜60歳前半の肥満型高血圧患者」に向いているとのことでした。
サッカー日本代表・オシム監督の脳梗塞がニュースになりました。一日も早いご回復をお祈りします。
「急性脳梗塞」???脳梗塞は段階的に進行するケースもありますが、ほとんど突然発症します。ですから、「脳梗塞」という病気の一時的な状態として「脳梗塞急性期」もしくは「急性期脳梗塞」という表現はあってもわれわれ脳卒中専門医は病名として「急性脳梗塞」という表現は致しません。たぶん、最初の記者会見での発表が世間を一人歩きしているのだと思います。
以下のような症状が見られた場合はすぐに救急車で「脳卒中対応型の病院」へ。
(1) 急に左右どちらかの手足の力が入りにくくなった
(2) 突然ものが見えなくなった
(3) しゃべれない、聞いたことが理解できない
(4) 突然理由なしに起こる頭痛におそわれた
(5) 原因のわからない激しいめまい、失神
以上は脳卒中学会と脳卒中協会が一般の方々へ呼びかけている脳卒中のチェックポイントです。脳梗塞は救急疾患です。
人形町・ロイヤルパークホテルで、講師に日本医科大学千葉北総病院内科・清野精彦教授を迎えて学術講演会が開かれました。院長は毎週金曜日午前は千葉北総病院で神経内科の外来に従事しており、その意味からは清野先生は上司にも当たります。テーマは「心血管疾患におけるマルチ・バイオマーカーアプローチ」でした。
胸痛を訴える患者さんが外来に見えたとき、虚血性心疾患を疑った際にはまず心電図が撮られますが、それと並行してトロポニンTやBNPなどのバイオマーカーを測定して的確な診断を行おう、というのが清野先生の研究テーマです。特にトロポニンTは心筋虚血4時間以内では陰性になることがあるものの、6時間後から10日までは有用性が高く、また、心電図変化が明瞭でない心筋梗塞ではBNP測定の意義が大きいとのことでした。また、BNPは採血後に活性が低下しやすいことから測定値が安定しないことが多く、NT-proBNPの方が安定度が高く保存検体でも測定ができるため、虚血早期のみの利用にとどまらず健康診断の項目に加えてリスクを検討するのにも向いているのではないか、というお話も新鮮でした。
抗凝固薬ワルファリン(商品名ワーファリン)は心房細動を持つ患者さんの血栓性疾患予防の第一選択薬として認知されて以来、急速に使用量が増えている薬剤です。しかし、使用法が複雑(服用下での効果判定検査を見ながらのコントロールが必要)であることや食事制限がある(納豆・クロレラは摂取出来ない)ことなどから一般開業の臨床医の現場で投薬への抵抗感があり、メーカーへの問い合わせが絶えないそうです。
このため、メーカーが学術講演会を企画してくれたようで、昨日の城東Warfarin学術講演会では、女子医大循環器内科医局長・講師:村崎かがり先生がご講演をなさいました。ワーファリンの基礎から実際のメンテナンスまでについて細心かつ最新のご講演でした。また、質疑応答の時間も十分にとっていただき、活発なディスカッションが行われました。
大学病院での外来では効果を判定するための血液検査(PT-INR)が採血後約30〜50分で結果が届き、当日の投薬に結果を反映できますが、当院ではPT-INRは外注検査のため、結果がわかるのは翌日9時頃となり、投薬量の修正のためにはわざわざ患者さんのお宅に電話をかけて処方箋を取りに来ていただくようになっています。これはそのうちシステムを改めたいと考えるようになりました。
頭痛学会総会からの情報ですが、これまで「医療機関に来ないとうってもらえなかった」イミグラン注射液が、とうとう自己注射用としてのパッケージで厚労省の承認が下りたとのことです。トリプタン剤が効果があるのはわかっていても内服薬や点鼻薬だと効果の出るうちに服用ができなかった場合「効かない」ことがありましたが、これだと多少投薬が遅くなってもきちんと効果が現れますから、患者さんにとって有益といえます。また、痛みのコントロールが難しい群発頭痛の患者さんにも非常な朗報といえます。
問題は自己注射ができるかどうかということ。練習はしていてもいざ、頭痛ありというタイミングでかなり痛い注射(インスリンとは比較にならないでしょう)を自分で行うのはかなり難しいかもしれません。いずれ市場に出てからの評価がどうなるか、ということでしょうか。発売のめどは来年春頃、とのことでした。

東海大学神経内科教授(八王子病院院長)・北川泰久先生を会長に、都市センターホテルで本日・明日と開催されます。
一般演題では、めまいを伴う頭痛(片頭痛ではめまいが普通の人より3倍起きやすい)に関する2題の発表と片頭痛の併存症としてのアレルギー疾患(気管枝喘息・アレルギー性鼻炎)が話題となったことがトピックでしょうか。若い頃から片頭痛のあった方々も高齢になるといつの間にか頭痛が遠ざかるのは周知のことですが、これが動脈硬化の始まりが原因らしいことも発表されました。
また、最近の頭痛学会と異なり、片頭痛ではなく緊張型頭痛(TTH:tension type headache)がメインテーマとされ、会長講演や招待講演がTTHに関するものとなりました。興味深かったのは、招待講演で片頭痛にTTHが混合し、変容性頭痛となった場合はTTHでもトリプタン剤が奏功することがある、というお話でした。確かに当院の患者さんたちでも同様の傾向があり、「なるほど」とうなづきました。
ランチョンセミナーでは間中先生と獨協・平田教授の「片頭痛の共存症」というレクチャーがあり、片頭痛の頻度を押さえるには共存症をうまく治療していくことが鍵になる、例えば片頭痛で血圧が上がり始めた患者さんたちには「ARB」と呼ばれるタイプの降圧剤を予防薬として使用する、などすでに当院でも実施中のことも含め、明日からの診療に役立つ知識が披露されました。
シンポジウムでは、「片頭痛の治療update」として(1)トリプタン乱用頭痛、(2)小児の片頭痛、(3)新しい予防薬、(4)今後の新たな急性期片頭痛治療薬についての発表がなされました。この中で目新しいのが「西洋フキ」について五十嵐先生(神奈川歯科)から言及されたことです(間中先生のセミナーでも触れられていました:片頭痛予防作用と抗アレルギー作用が期待されているサプリメント)。早速展示コーナーへ行き、資料を届けるようメーカーさんへ依頼してきました。そういえば、メインテーマがTTHだったためか、片頭痛薬メーカーの展示がおとなしかったようです。
第19回日本脳循環代謝学会総会(25〜26日:盛岡)
前日の評議員会にはきっちり出席したものの、スケジュールの都合で学会そのものの参加は25日午前のみとなってしまいました。ここでは、日本医科大学の附属病院(千駄木)と北総病院(印旛)両者のSCUからt-PAの使用成績発表がありました。また、脳卒中急性期の治療方針決定の指針として「diffusion-perfusionミスマッチ」の画像化が重要な役割を担うため、最新の3テスラのMRI・旧来の1.5テスラMRI双方を用いた研究も発表されていました。今回から、本学会総会への参加で日本脳卒中学会の専門医クレジットが取得できるようになりました。これは大変な朗報です。
第3回神経・筋疾患に関するボツリヌス療法懇話会(27日:東京ステーションコンファレンス)
眼瞼痙攣などの治療に用いられる「ボトックス」に関する研究会です。特に興味があったのが、名古屋の寺本純先生の「緊張型頭痛と頭頚部ジストニー」という発表で、午前の診療(遅くまでかかってしまいましたが)を終えるやいなや診療室を飛び出してなんとか間に合いました。緊張型頭痛の中には「頚や肩の筋肉に若干なりとも左右差のある」症例があり、そうした症例は実は国際頭痛学会分類では緊張型頭痛と異なる「頭頚部ジストニーによる頭痛」と考えられ、ボトックス治療が有用である、とのことでした。確かに、当院の緊張型頭痛の患者さんの中には一月ごとに局麻剤のトリガーポイント注射を受けておられる方があり、立派に左右差もあることから、こうした症例にボトックスを使用すれば頭痛のない期間を遥かに延長できるのかもしれません。
耳慣れない「痙攣性発声障害(Spasmodic dysphonia: SD)」についての帝京大学・小林先生のご講演も筋電図をつけた注射器で前頚部から声帯そのものにボトックスを注入するという治療法も含め大変勉強になりました。
第11回東部脳神経外科フォーラム(27日:東武ホテルレバント)
脳卒中の急性期受け入れなどで都東部の脳外科の病院にはいつもお世話になっているため、今回も参加させていただきました。脳卒中に関する演題はなかったものの、眼窩吹き抜け骨折に関する日本大学松戸歯学部脳神経外科・前田先生のご演題やガンマナイフに関する日本の第一人者・平井達夫先生の特別講演は大変興味深く拝聴してきました。

大阪・グランキューブにて開催中の国際老年精神医学会(IPA2007)に出席中です。朝7:30に始まったモーニングセッションに続き、いままでひとしきり講演を聞いていました。昼のサテライトセミナーではアルツハイマー病の根源とも言える、アミロイド老人斑の凝集抑制に働く薬剤が現在Phase IIIに入っているという話題もあり、なかなか興味深く聞いています。
非常に印象に残った演題は二つ。「認知症周辺症状の抑肝散治療」東北大学:荒井啓行先生と、「アルツハイマー病研究update」国立長寿健康センター研究所:柳澤勝彦先生です。荒井先生のご講演は単に抑肝散のみにとどまらず、加味温胆湯や八味地黄丸(の中の牡丹皮)が認知症中心症状に効果があることなどをご紹介されました。また、柳澤先生はアルツハイマー病のトップランナーのお一人で、これまでわかっている疾病メカニズムのクリアな解説と今後の治療に結びつく原理について非常にわかりやすくご説明いただきました。
フロア展示では、認知症の予防・早期発見に役立つソフトウエア「CogHealth」を開発したオーストラリアのDavid Darby博士としばらくお話しでき(ソフトはWindows版もありますが開発はMacだそうです)、また、レビー小体病(パーキンソン症状と認知症症状を有する疾患)ソサエティのおばさんからは白いドットのついたリボンとブレスレットをいただいてきました。

10月はピンクリボンの月です。いつも当院の患者さんをご紹介させていただいている、順天堂乳腺科・斎藤先生が主催された乳がん患者さんを対象とした公開講座「より輝くために」に参加してきました。本年は主たる対象を「罹患して術後の皆さんたち」に絞られたとのことで、後藤学園付属リンパ浮腫治療室の佐藤先生によるリンパドレナージについての講演・実技指導や術後フィットネス:東京YWCA「アンコア」に関する同じく講演・実技指導があり、有意義な時間を過ごしました。
特にアンコアのフィットネスは当院の頭痛患者さんたちにお勧めしている「肩こり体操」に近く、でも普通はパンフレットを渡しておしまいにしてしまっているだけなのでこうした指導をできればな、と羨ましくなりました。
欧米では、術後のがん患者さんたちを(敬意を込めて、と思いますが)「serviver」と呼びます。これ対し、「戦って戦って生き残ってる、というイメージがあるのでなんとなくいやですね、ですから、乳がんの患者さんたちには治療をうけて新しい人生をはじめた(re-born)、という意味を込めて『Pink Reborn-ner』とお呼びしようかと思っています」と斎藤先生は締めくくられました。先生のがん患者さんたちへの愛情が込められた一言だと痛感いたしました。 斎藤先生の「ひろばの会」ブログはこちら。
数日前に刊行された薬剤師さん向けの雑誌、「日経DI」のパーキンソン病に関する記事の中で院長に対するインタビューの一部が掲載されました。パーキンソン病に対する薬剤の中で、L-DOPA製剤の効果を増強する薬剤「ドパミンアゴニスト」のうち、麦角系の薬剤が心臓弁膜症などの副作用を引き起こすことが最近報告され、それに対しどう対応しているかについてのインタビューでした。取材に来られた日経メディカルの佐原さんには小半刻ほどお話ししたのですが、載ったのは(幸いにして)一番肝となるところだけでした。記事を見ると直後のコメントが日本でパーキンソン病第一人者の水野美邦先生(前順天堂神経内科教授)でした。えらく恐縮してしまいました。
前回の日曜日、7日は休日当番でした。ちょっと前の小雨の土曜日に運動会をやってしまった小学校が近隣で2校あり、その児童・ご家族などのカゼひきがまだ引きずっていたりして結構繁盛しました。
この10月から小学校・中学校の生徒さんたちの医療費自己負担がゼロになったことから「カゼひいたけどどうしようかな?」と迷うケースが減り、早めの受診につながっていることも最終的な医療費削減につながるのではないかと思います。
今日は都医師会の委員会でお茶の水まで出てきました。JRの駅にあるびゅうプラザで来週・再来週の学会へ出向くための新幹線の切符を調達してきました。大阪まで片道14,050円、盛岡まで13,840円でした。大阪のIPA(国際老年精神学会)はレジストレーションだけで83,000円もかかり、研究・研修費もバカになりません。盛岡の日本脳循環代謝学会は評議員会で出席サインをしないと評議員取り消し(!)とのお達しも来ており(前回都市センターで開催時サインをしそこねたのです)、追い詰められています。カゼをひかないように気をつけないといけません。明日からマスク着用で外来をしようかなあ。
第3回江戸川糖尿病カンファレンス(9月28日:東武ホテルレバント)
江戸川病院内科部長・伊藤裕之先生を講師に、インスリン抵抗性を生じた例・肥満が改善できない例・糖尿病性腎症の併発が疑われる例の3例を中心に症例検討会が行われました。抗GAD抗体が陽性の例ではHbA1cが高くなっているとは限らない、2型糖尿病から1型への移行がある、高HDL血症(>100)も問題点となりうる、などのポイントは非常に有用でした。
第11回城東神経内科懇話会(9月28日:東武ホテルレバント)
墨東病院からの症例報告(SCD+腰部脊柱管狭窄)、リハビリテーション花の舎病院・神経内科杉田之宏先生の回復期リハビリテーションに関する医療上の諸問題にかんする提言などがありました。江戸川病院院長の加藤先生や神経内科の新海・山谷両先生、東京臨海病院の今井先生などのほか、新しく葛西循環器脳神経外科病院へ赴任された太田先生などと情報交換できました。
第12回東京アレルギーシンポジウム(9月29日:東京會舘)
「汗アレルギー」という耳慣れないタイトルに惹かれて、広島大学皮膚科・秀教授のご講演を拝聴してきました。アトピーと汗は昔から関連が論じられていましたが、内因性の(つまり、原因がわからない)じんましんのうち、自己血清で皮内反応を行ったとき陽性に出る人が多く、さらに汗の成分による皮内反応でも陽性者があることがわかり、「汗抗原」として塩基性蛋白が同定されたことが紹介されました。汗抗原を選択的に吸収する下着や減感作療法・ドライパウダーなどがテストされているなど、「寝耳に水」でした。
第3回江戸川獨協会(9月29日:ロイヤルパークホテル)

第1期生で先輩の加藤・清水先生の発案で、神経内科の平田教授をお呼びして脳卒中の予防(特に再発予防)についてお話を伺いました。この中で、「栃木県は血糖値が高い人が多く、アテローム硬化性脳血栓症が全国平均より多い」という話は初耳でした。
18日(火)江戸川区医師会の学術講演会で、「これなら簡単・今すぐできる外来インスリン導入」と題した講演が順天堂医学部内科准教授:弘世貴久先生により行われました。開業医レベルでは糖尿病はまずたいていの場合、経口血糖降下剤でコントロールを試みますが、十分な成果を得られない場合には病院へ紹介し、インスリン導入を行ってもらうことになります。このプロセスではたいていの場合、食事管理の教育も含めて1週間〜10日間程度の入院がほとんど織り込まれるため、患者さんたちの「とてもそんな日数はとれない」という拒絶反応にあい、「忙しいことがコントロールを悪くしている」患者さんの状態を改善するkとができないというジレンマに陥ります。
弘世先生は、これに対し、大学病院でも外来でごく少量の超速効型インスリン製剤の少量3回うちを始めさせ、徐々に教育と用量増加を行い、理想のコントロールを目指す方法をご紹介されました。この際、すでに投与していた経口剤のうちSU剤のみは1日1回1錠は残すのが秘訣だそうで、もしも自己注射がうまくいかないときの保険にもなる、とのご説明でした。確かに、「これならなんとかあの患者さんにも使える」と思いこんでしまいそうになりました。
最初の導入の時には、自己注射が大変なことでないことを証明するため、実際にインスリン製剤のカートリッジに針を装着し(このとき内針を曲げて注射液に刺さらないようにする)ご自身のお腹に刺すのを患者さんに見せているそうです。エキスパートはこうした身を削る努力で成り立っていることを痛感いたしました。また、最初のうちは血糖自己測定を勧めず、インスリン注射に慣れ徐々にコントロールが良くなってきた頃合いをみて患者さんに導入するのがいい、とのことでした。
また、混合型インスリンの2回うちを行っているにもかかわらずコントロールがよくない症例には30Rから50Rに変更し、週末など昼に自己注射が可能な日から3回うちを実践させていくとコントロールを改善しやすい、とのご説明もありました。いずれにしても「こうしたらよりよくなる」方法を患者さんに提示してゆくことが重要である、とのお言葉でした。
生活習慣病フォーラムin浅草(8月28日:ノバルティスファーマ)
「スタチンのさらなる可能性:鼾攣縮を考慮して」慈恵医大循環器内科・吉村道博教授:狭心症のメカニズムにつき遺伝子的なアプローチをご紹介され、そのメカニズムの一端に高脂血症治療薬「スタチン」が関わっていること、さらに他のスタチンに比し、「フルバスタチン」は内皮細胞保護効果が特に強く、事前に投与してあれば血管攣縮(この場合は狭心症発作)を抑制する効果が強いことをお示しいただきました。ご講演後に「フルバスタチン投与例で片頭痛が静まった例もあるのですが」とお話ししたところ、「脳の血管は内皮よりも平滑筋に支配されている面が強いのですが共通のメカニズムの可能性がありますね」とのコメントをいただきました。
Migraine Clinical Speaker's Seminar(MCSS)東日本(9月15日:ファイザー)
3人のエキスパートによる基調講演「Life Diseaseとしての片頭痛」ののち、約10〜15名ほどの小グループ6つに分かれて頭痛疾患に対するワークショップを行い、最後に各グループのプレゼンテーションを行う、という非常にプラクテイカルな構成のセミナーです(昨年はプレゼンをおこないました)。今年のグループリーダーは「頭痛大学」主催の間中信也先生で、「"危険な"頭痛のマネージメント」というテーマでした。主題はやはりクモ膜下出血をどう見分けるか、ということでしたが、他にも種々の見過ごしてはならない危険な疾患もあり、最後に「羊の群れの中に潜むオオカミを見つけるつもりでがんばりましょう」という間中先生の一言で締めていただきました。
23・24・25日と3日間、夏期休暇させていただきます。水曜と日曜で挟まれるため、明日から5日間のお休みです。少し羽をのばして英気を養って参ります。なお、メール等でのご連絡は採れるようにしておきますのでご安心ください。
昨日、飯田橋のホテルエドモントにて表記集会が開かれました(共催:ファイザー)。日本医科大学の脳神経外科・神経内科・精神神経科・小児科のスタッフを対象にした横断的な研究会で、今回が第1回目です。3例の症例報告と特別講演という構成でしたが、診療終了時間の関係から症例報告には残念ながら間に合わず、北里大学神経内科教授の坂井文彦先生の「頭痛の研究と診療-最近の知見」のみ拝聴してきました。
片頭痛の症候学(メカニズム)にはじまり、貴重な画像(片頭痛発作時にMRAで撮影した中大脳動脈が平常時より拡張している)の供覧、治療のセオリーなどを大変興味深く学ぶことができました。懇親会の席上、「開業で頭痛診療はコストが取れず大変でしょう」とお声をかけていただきました。少しでも一般のドクターにできない治療を頭痛患者さんに施すことが出来ればそれで十分です、とお答えいたしましたが、日本の(というより世界の)頭痛診療のトップの先生にこうしたお心遣いをいただけただけでも大変に光栄でした。ご講演の内容を明日からの診療に生かしてゆきたいと思います。
東陽町のイースト21で開かれた学術講演会で「トモセラピー」について勉強してきました。講師は東京大学放射線科准教授の中川恵一先生です。
トモセラピーとは聞き慣れませんが、がん放射線治療の新しいシステムで、CTがX線で画像を作るのと逆の方法で治療を行いたい部分のみに放射線を集中的に当てる治療法です。これが導入されたばかりの江戸川病院ではまず相性の良い前立腺がんを中心に症例を増やそうと予定しているとのことでした。実は前立腺がんのみならず胃・腸管を除いた全身臓器のがんに対し効果があるそうです。本日質問にお答えいただいたところによると、小さいものでは脳下垂体から多発性の肝がんまで治療が可能とのことでした。
これからは4人に2人ががんが見つかり、そのうち一人は放射線療法を受ける時代が来るとのことで、脳卒中や循環器疾患ばかりでなく紹介先を充実させる必要を実感しました。
本年の夏期休診は以下の予定となります。
(1) 7月30・31日(月・火)
(2) 8月23・24・25日(木・金・土)
また、7月23日(月)は都合により午後5:30にて診察を終了させていただきます。
本日はBrain '07第4日目です。昨日大阪まで来て今朝のセッションに間に合わせました。なにせ、本日の「Meet the Histry」は朝8:30から始まるためどんなに早朝に東京を出ても間に合いません。
「Meet the History」は、脳循環・代謝にかかわる著名な研究者を招待し、各の業績と次世代の研究者へのアドバイスを語ってもらうというセッションです。自分が現役で研究生活をしていた頃に論文で文献引用をした有名な教授たちが顔をそろえ、まさに「Living history」という感じでした。もちろん、小生の恩師、ルンド大学のBo Siesjo教授もその中の一人です。
司会をつとめる会長・阿部教授(岡山大学)の紹介に従い、各人5分のスピーチというわけなのですが、そうもいかないのがこの面子で、事務局で活躍していた旧知の神谷達司先生などは初日から「ちゃんと時間に納まるかが不安なんですよ」と心配していました。多少の超過はあったものの、無事全員のスピーチが終わり、記念品の贈呈がすみ、なによりでした。
二人の方が「まだ私はHistoryではないのだが」とおっしゃっられましたが、特に印象に残ったのが「The negative data which is not published is often very important」「Face to face comunication is much useful than internet」と話されたMoscowitz教授でした。
現在は望めば(実験用)小動物のためのCT/MRI/PETも入手できる時代で、研究には巨額の資金と尖ったアイディアが必要な時代となっています。こうしてちょっとでも研究生活を振り返るチャンスが得られたことは幸せでした(同窓会のようなものかも、そんな年齢なのかも知れません)。これを書いているのは新幹線の車内。東京に戻ればまた明日からいつもの診療です。
診療を終え、大阪まで新幹線で到着しました。明日のセッションは午前8:30からのため、一泊しないと参加できません。できればフル参加で昨日・今日も出席したかったのですが、診療を受けに来てくださる患者さんたちのことを考えるとそうもいきません。明日に備えて早く休みます。
ところで、巷では麻疹(はしか)の流行の話でもちきりです。当院でもお子さん、成人ともに発症例があり、ともに保健所へ連絡しました。ところが、実は、まだ今月に入ってインフルエンザA型がなんと4人も検出されているのです。日本の感染症はちょっとおかしな状態になっているのかもしれません。
本日より24日まで大阪グランキューブにて国際学会「Brain'07: 国際脳循環代謝学会」が開催されます。診療を休んでばかりいられないため、本日は日帰りで、また水曜日にも出席することにしました。今回はスウェーデン時代にお世話になったルンド大学のBo Siesjo教授が招待されており、脳研究の大御所連が一堂に会する「Meet the History」というセッションが水曜早朝からあり、とても楽しみです。
本日はEducational Courseで、最近の実験的脳研究に関するレクチャーがあり、20年近く前の自分の研究で「積み残し」になっていた部分がすべて解明されていました。
(1) 糸付き塞栓子による中大脳動脈閉塞モデルで高体温が発生するメカニズム:当時は文献的考察に留まっていた
(2) 中大脳動脈そのものだけを先端がボール状に整形された塞栓子で閉塞する技術が開発された:当時は同様の塞栓子では前大脳動脈を閉塞してしまい肝心の中大脳動脈が閉塞されなかった
(3) 塞栓子を自家血凝結塊で作成しチューブで中大脳動脈に送り込んで塞栓するテクニックが紹介された:非常に臨床に近いシミュレーションですが、こんなことは夢想だにしませんでした
このうち(1)、(2)はメンフィスのNowak教授から、また(3)はデトロイトのChopp教授からの発表でした。
雑誌「週刊女性」の広告記事に協賛広告を出しました。数年前、同様の記事が週刊朝日に載ったときにも同様に協賛したのですが、医療ジャーナリストの方が書いた記事がちょっとout of dateなものだったため、しばらくお付き合いをおことわりしておりました。今回は片頭痛の多い女性対象の雑誌であること、また記事を書かれるのが旧知の平田幸一先生(獨協医科大学神経内科教授)であることから協賛をお受けいたしました。
記事の内容もかなりかみ砕いた、わかりやすいものになっています。どうかチャンスがあったらご一読ください。
抗血小板剤「プラビックス」が市場に出てまる1年が経過し、それを記念した講演会が昨日大手町のパレスホテルで開催されました。講演は長尾毅彦先生(東京都保健医療公社荏原病院総合脳卒中センター医長)、星野晴彦先生(慶應義塾大学神経内科講師)、植田敏浩先生(済生会中央病院血管内治療科医長)の3人で、大変有意義でした。
特に、同じ神経内科でありながら「リスクが高ければ抗血小板剤は2剤併用を」という長尾先生と「効果をみて不十分ならより薬効のあるものに変更を」という星野先生の両者の対比が興味深く思えました。長尾先生に「ラクナ梗塞にはどの抗血小板剤を第一選択にしているか」という(ちょっと意地悪な)質問をしたところ、「プラビックスとプレタールを半々」とのお答えでした。実はプレタールには対象が日本人だけであるとはいえラクナ梗塞に対してエビデンスがあり、発売間もないプラビックスは(ラクナを含んだ)脳梗塞全体にはエビデンスがあるもののラクナそのものに対しては検討結果が出ておらず、小生もほぼ同様の選択をしていたため、うん・そうか、と納得いたしました。
ところで、今日は休日当番医です。結構繁盛しております。
本日は校医をしている中小岩小学校の内科健診がありました。心音のチェックと脊柱のチェックがメインですが、数年前から小学生のツベルクリン反応-BCG接種がなくなったことを受け、結核健診も兼ねています。
今回は新しい試みとしてチェックポイントを図に書いたボードを用意し、クラスごとに健診開始前に説明をしてみました。保健の先生との連携もうまく行え、かなりスムーズに作業が進みました。
今後の課題は聴診器ですね。全員分終わると「もう聴診器をつけたくない」状態です。マイクとアンプ・スピーカで済むようなシステムが組めないものかと毎年考えています。PCでリアルタイムの心音図もどき(で十分、本格的な心音図の必要はありません)の波形が描けるようになるとサイコーですね。どこかで製品化しないかしら。
大阪国際会議場(グランキューブ大阪)で3・4・5日に表記学会が開催され、本日は日帰りで参加してきました。日本医学会総会に重ねた開催のため、製薬会社や医療機器などのブースが(すでに会期が始まっているのに)準備中の状態で、内科学会がバカにされているかのような印象をうけました。(ここまで新幹線車内で記載)
大阪は曇り空で肌寒く、帰りの新幹線でも周囲の天気が猫の目のようにどんどん変わる状態で、自宅に戻ると雨降りになっていました。
先日北総病院からの帰り、電話でインフルエンザに対するタミフル治療へのコメントを求められました。当院ではもともとリレンザの処方が多かったこと、またインフルエンザの診断がついた際には抗インフルエンザ薬の選択につきよく説明していること、リレンザ使用の症例のうちお年寄りの一例で精神神経症状が出た例もあること(メーカーを通して報告済み)などをお話ししました。
今夜の(いけない、アップが遅れて昨日の、になってしまった)東京新聞の夕刊にそのコメントの一部が紹介されていました。タミフルにせよ、吸入薬で今のところ10歳代の症例への投与自粛勧告のないリレンザにせよ、どのように使用すれば安全であるかのガイドラインが不明確なのは困りものです。ちなみに、リレンザについては小児への投与量は大人と同等の10mgとされているのですが、当院での経験では体格の小さなうち(だいたい体重30kgが境界)はその半分の5mgでも十分で、そのように処方しており、十分な効果があることを確認しています。
当院周辺のインフルエンザはようやく下火になりましたが、今年のように2月末に始まり3月にピーク、という流行のパターンは初めてです。「漢方薬の麻黄湯(まおうとう)でも効果」という記事には心動かされますし、「安静にして水分補給」という王道にも興味がありますが、「一日も早くなおりたい」というリクエストにはお応えしない訳にはいきません。また来シーズンも同様のことで悩まなくてもよいようにしっかりしたガイドラインが示されることを望みます。
その後、当院周辺のインフルエンザの患者さんの数は増加が泊まらず、2月22日・3月1日ともに大勢の患者さんがインフルエンザと診断されました。おりから、抗インフルエンザウィルス薬「タミフル」を服用した中学生らの報道が重なり、投薬に際してもご本人や親御さんへの説明に普段より時間を費やすことが多くなっています。
また、2月28日にはかなり大量のスギ花粉が舞ったようで(黄砂混じり、とのウワサもありますね)、「数年ぶり」という花粉症の患者さんも多く、対応に追われました。かくいう院長もスギ花粉症を持っていますが、28日から抗アレルギー剤の内服を始めました。今年は「鼻より目が辛い」という傾向があるようです。もともとの花粉総量は限られているはずですから、有病者としては「どっと出て」早めに収束してくれると助かるのですが、医院経営者としてはしっかり患者数が続く方が有り難く、痛し痒しというところです(苦笑)。
東京大学佐田政隆助教授を講師に、表記講演会が開かれました(主催;持田製薬)。演題は「EPAを用いた心血管イベント抑制」です。思えば、約20年ほど前、動物実験で脳血管障害の研究をしていた際、EPAを投与して血管内皮細胞の保護効果を確認したことがあり、また最近解析が公表された「JELIS study」にも参加していました。EPA(エイコサペンタエン酸)は単独投与のスタチン剤が33%心血管イベントを低下させるところへ上乗せして使用することによりさらに18%抑制する効果がある(トータルで約45%)と言われており、当院でもよく処方している薬剤です。魚油を原材料としているため内容が液体のカプセルとなり、以前は大変大きいカプセルで患者さんたちに不評でしたが最近はイクラ状の小カプセルがスティックタイプの袋に封入され多少は飲みやすくなりましたが、通常の剤形でないためまだ患者さんたちからは面倒くさがられています。純然たる化学合成ではないため、もっと普及して良い薬剤だと思います。
上記佐田先生のサイトは面白いです。特に、論文が雑誌に採択・掲載されるまでの裏話などは必見。僕らも昔はあっちでダメ、こっちで待たされ、などと格闘していました。特に同様の研究テーマを進めているレビューアのもとに査読が廻ると露骨に妨害されたことがありました。学問も政治、でした。
先ほど、医師会夜間急病診療所の準夜勤を終えて帰ってきました。
全体の来院者数は大したことがありませんでしたが、いやー、多かったです、インフルエンザが。もちろん、すべての患者さんに検査をしたわけではありません。発熱してから数時間以内だと本当にインフルエンザでも検査キットで陰性に出るため、「クラスで×人がB型です」とか「先に兄弟がかかっていました」というケースはあっさり検査なしで抗インフルエンザウイルス剤(タミフル)を処方してしまいました。親御さんの中にはタミフルについて報道された「異常行動を起こす」ことを気にしておられる方が多かったのも事実です。インフルエンザ自体が脳症•脳炎を起こす可能性がある病気ですから、「タミフルを飲まなければならない状況のときはいずれにしても要注意」ということですね。
ちなみに、流行状況を見ると、東京都全体では「注意報」が出ているのですが、23区で評価すると「注意報」なのは江戸川区だけなのです。今日こられた方々のなかで特に集中していたのは篠崎地区でした。どうか、ご用心。
まずおことわりしておきますが、この記事を読んで当院が皮膚科も出来ると思わないでください。
約半年前に左の拇趾の爪に白癬(みずむし)ができ、ガチンコの状態になってしまいました。そこで、しばらく前から健康保険でも可能になっていたイトリゾール(抗白癬菌剤)のパルス療法をやってみることにしました。通常、1日2カプセルを長期にわたって服用するところを1日8カプセルずつ、7日間服用を4週間おきに3回行う、という治療方法です。服薬量が多いため、肝機能障害なども起こる可能性がありきちんと検査をしながら治療を行う必要があります。実は、これまですでに、かかりつけの患者さんに頼まれて同様の処方を出したことがありましたが、実際にどんな経過をたどるかはマメに記録ができなかったので、意を決して写真撮影をすることにしました。
(1)3回目の服薬中、最初は爪の付け根から変色していたのが爪の約半分まで上がってきています。(2)服薬終了約1ヶ月、だいぶ病変部が少なくなってきていますが、周辺の皮膚病変ができ、軟膏を使いました。(3)さらに1ヶ月、あと一歩まで来ましたが、切った爪はまだまだ「縦に割れる」状態でした。(4)そしてさらに1ヶ月、ようやく切った爪も割れなくなり、先端まで普通の爪に回復しました。
ということは、爪の生え替わりの速度を考えると治療開始から治癒まで約半年が必要だった、ということになります。服薬3ヶ月、生え替わりを待つのに3ヶ月。服薬が終わるともう治った、というわけではないのです。いい勉強になりました。
あまりの暖冬ですでに春になってしまったかと思われる天気のため、インフルエンザは流行しないのではないかと思っていましたが、とうとう、当院周辺でもブレイクしました。抗原反応検査で陽性になったのはA型2人、B型1人でしたが、(発熱から検査実施までの時間の関係で)陰性であっても症状や周辺の感染状態から抗インフルエンザウイルス薬を投薬せざるを得なかった人たちが4人ほどおられました。
もちろん、この他にも高熱のため検査を行った患者さんがいたため、スタッフにはかなり負担を掛けてしまいました。その間には慢性頭痛の新患さんも数人おられ、そちらには十分な問診・所見取りをせねばならず、結果的にインフルエンザの患者さんに検査のために「結果出るまで15分待ってね」と言いながらそれ以上お待たせしてしまったりもしました。このあたり、通常の診療と専門領域の診療を一緒に行っている弊害かもしれません。しかし、分離すればいいというわけでもなく、今後の課題です。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療における日本の第一人者で、2004年まで国立精神・神経センター国府台病院神経内科で活躍しておられた吉野英先生が、市川市国府台(最寄り駅は北総線矢切駅)で「吉野内科・神経内科医院」をご開業されました。おめでとうございます。
国府台病院ご在職中には江戸川区の患者さんたちも大変お世話になっており、徳州会へご異動された際には何人かの患者さんをご紹介いただいたりもしました。ご開業にあたっては往診にも対応され、さらに、国府台病院での診療も限られた時間ながらも再開されるようで、周辺の患者さんたちにとっては願ってもない朗報だと思います。今後のご活躍をお祈りいたします。
...と題して、江戸川区医師会内科系臨床研究会が開催されました。演者は、同名著書があることからおわかりの通り、東京女子医科大学の清水俊彦講師です。今回は、内科系のドクターばかりでなく、他科の先生たちや歯科医師会会員、薬剤師会会員の皆さんにもお声を掛けたところ、数多くの参加者があり、通常の会議室でなく医師会館5階の講堂で開催したにもかかわらず補助椅子を出すほどの盛況となりました。
清水先生のご講演はこれまでにも頭痛学会やメーカーの勉強会などで拝聴していますが、今回は基本から最新の知見まで幅広く取り入れた内容で、約1時間半があっという間でした。先生は2月8日(木)には生放送の「はなまるマーケット」で「頭痛があっても痛み止め(鎮痛剤)に頼りすぎない」ことをお話しになる予定と伺いました。現在の闘うターゲットが薬剤乱用性頭痛ということで、ぜひ我々も臨床の場からサポートしてゆきたいものです。
経団連ホールで本日開催されました。本来は東京女子医大東医療センター内科・大塚教授を中心とする会で、今回の世話人は同センターの柴田講師でした。CGAとは、(ぼく自身はまだよくわからないのですが)患者さんに対し総合的機能評価を行う手法の医療姿勢を指すようです。本来のテーマに沿った4演題の他に、今回は特に認知症にスポットを当て、梶原診療所在宅サポートセンター・平原佐斗司先生と日本医科大学武蔵小杉病院内科・北村伸先生が特別公演を伺いました。
平原先生はケアマネージャー資格を有する看護師さんを同席させた特別外来で認知症を早期診断し、病期の浅い段階から(治療・患者家族教育を含め)早期介入を行い、できるだけ在宅・旧来コミュニティの中で訪問診療を中心に見守る手法をとって好成績をあげておられます。当院ではとても実現が難しそうなアイデアですが、なるべく施設入所や入院に頼らずに認知症治療に当たられることは敬服に値します。
北村先生は小生の医局の先輩にあたりますが、今回のような系統的な講演をうかがうのは全く初めてのことです。アルツハイマー病と脳血管障害の関連の第一人者で、これまで「別物」扱いだったアルツハイマー病と血管性認知症がオーバーラップがあることを早くから提唱され、今回はその鑑別につきじっくりと伺うことができました。最終的な鑑別はPETによるβ-アミロイドの画像化か、SPECTによる後部帯状回・側頭頭頂葉の血流障害を確認しなければ、というポイントについてはフロアから「MRI程度で何とか評価できないか」との質問がでましたが、やはり最終的には「患者さんをいかに診察するか」が重要だ、と締めくくられました。確かに認知症診断に簡単な近道はないようです。北村先生の「ご長寿よろず診察室」はこちらから読みに行くことができます。
「第3回Platelet Monitoring Conference (PMF)」20日、経団連ホール:クリニカルセッション、ベーシックセッション、特別公演の構成で、計6演題が発表されました。京都大学循環器内科・木村剛先生の"ステント血栓症"の演題と国立循環器病センター脳内科・峰松一夫先生の"BATスタディ"の演題、慶應義塾大学中央臨床検査部・村田満先生の"アスピリン不応"の演題が特に興味深く、中でもBATにおいて脳出血患者に占める抗血栓薬薬服用患者の増加・抗血栓療法が脳出血の予後を悪化させる独立因子である・複数の抗血栓薬服用患者の頭蓋内出血患者増加などは「あたりまえ」のこととはいえ、数字を開示されるとショッキングでした。おりから、昨年暮れに小さな脳梗塞で入院加療し、症状も完全に改善して抗血栓薬を持たせて退院した方が慢性硬膜下血腫で入院となり、その報告の重みを実感させられました。抗血栓薬のみでなく、抗凝固薬と抗血栓薬の併用の患者さんも数多く管理しており、今後さらに注意深い経過観察が重要です。
「城東循環器の会」24日、浅草ビューホテル:発足記念として日本大学・久代登志男先生による"治療抵抗性高血圧の治療管理"についての非常にわかりやすく、また詳細な講演を拝聴しました。参加者15名程度のクローズドの会ではちょっともったいないくらいでした。ARBとカルシウム拮抗剤の併用で降圧不十分な際に加える利尿剤の選択についての明確な意味づけとか、早朝血圧が高い症例に対し、「利尿剤以外の降圧剤はみな夜間服用にまわす」などといったはっきりした治療方針の説明はとても新鮮に聞こえました。
明27日は日本医科大学第二内科の先輩・北村伸先生の講演が、また来週水曜31日には江戸川区医師会の内科系臨床研究会で東京女子医大の清水俊彦先生の「頭痛外来にようこそ」という講演が控えています。本年は早々から盛沢山です。
天候不順な毎日ですが、昨19日、当院でもインフルエンザが一人の患者さんから検出されました。昨年暮れから、「危なそうな」症例にはどんどんインフルエンザの検査を行ってきましたが、これまで20数例は全て陰性でしたが、とうとう「A型陽性」でした。昨シーズンの第1例目は12月26日で、流行状況となったのは1月26日でしたので、まだ今シーズンがどうなるかはわかりません。
まだ流行とは言えない状況で、ワクチン接種をし忘れた方は是非お受けになることをお勧めいたします。
遅ればせながら、「あけましておめでとうございます」。本年の新年スタートは1月5日(金)の日本医科大学北総病院の外来からでした。目々澤醫院のスタートは5日の午後から。7日(日)は休日当番、5日(水)は都医師会の委員会・製薬会社営業所でのミニ講演で、あっという間に最初の1週間が仕事・仕事のうちに過ぎてしまいました。
年末は仕事納めの後、石和温泉で2泊、「こんなことも、あんなことも出来ちゃう真央ちゃん」というアナウンスの入ったアイススケートの中継を家族で観戦しながら過ごし、鯉(銀鱗緋鯉・銀鱗茶鯉)を2匹ずつ購入して帰京、自宅でお年越しをしました。初詣、歌舞伎観劇で休みは終わってしまいましたがまあ、のんびりした数日間でした。
まだ、インフルエンザは現れていません。例年よりスギ花粉の飛散が少ないと言われてはいますが、その筋の患者さんたちは「もう、始まりました」と来院されて抗アレルギー剤をお持ちになって行かれます。果たして今年はどんな年になるでしょうか。穏やかな1年であって欲しいと思います。
現在、0時を少し廻りました。先ほど、年賀状の束を郵便ポストまで投函してきました。このブログも医院のホームページも11月の日本頭痛学会総会から以降、ずっとさぼり放題でした。お世話になった方の訃報が相次いだこととカゼひきの患者さんが多かったことが重なったためですが、お詫びするしかありません。年末年始のお休み(12月29日〜1月4日)の表示も先ほどようやく書き込み、アップロードいたしました。
つまり、目々澤醫院の診療は本日が本年最後となります。ぼく自身の仕事納めは実は明29日の北総病院の外来となります。今年一年、ありがとうございました。
いま、江戸川区医師会の夜間急病診療所の準夜勤中です。当院での日中の外来も「吐いて、下痢する」カゼの人たちが一杯でしたが、こちらでの準夜も似たようなものです。ただ、日中の様子から恐れていたほどには患者さんの数は多くなく、こうしてBlog書きが出来ています。
昨日・本日とも、高熱の患者さんにはインフルエンザの検査をしていますが、まだ陽性の例はありません。例年だとウイルス性胃腸炎の流行に続いてインフルエンザが出現することが多く、用心が必要です。
学会で2日間(定休の水曜と勤労感謝の日、日曜を含めると5日間)の休診が明け、今週月曜に久しぶりに診療を再開するとウイルス性胃腸炎の患者さんが山ほど来られました。今日などは点滴ベッドがフル回転。そこへ持ってきて校医をしている中小岩小の健診が火曜(持久走前健康相談)と本日(就学児健診)。いやはや、もうバテバテです。でも、今日は月末。保険請求の仕事は休めません。昨日終えていたレセコンチェックと本日分の自力チェックでとにもかくにも請求書をプリントアウト。明日は医師会の夜間急病診療の準夜なので作業ができないためほとんど馬車馬状態の労働が続きます。病院勤務も大変でしたが開業医も大変なのです。
先ほど、無事発表を終えました。negativeな反応もなく、ホッと一息。シンポジウムを二つ(薬物乱用頭痛・低脊髄圧症候群)聴講し、また一息ついた後(今一般演題が進行中です)ランチョンセミナーで学会が終わります。
今日・明日の外来をお休みして、いま、鳥取県米子市で開かれている表記学会に来ています。120題を越える演題があり、すべて口演というプログラムです。実は、明朝一番のセッションで発表を行います。それにそなえて、今日は早く床につきます。
ここしばらく学会・研究会続きです。本日は江戸川区医師会主催の江戸川医学会です。一例、症例報告を行いました。実は、その前に法事(先代院長の7回忌)があり、会場に駆けつけたのがギリギリとなり、次の演題の先生にご迷惑をかけてしまいました。ま、ともあれ発表自体は無事に済みました。
さて、本日の医学会は3時から「かかりつけ医の認知症対応力向上研修」になり、さらに医学会の予定スケジュールの午後6時を越えて午後9時まで延々6時間近くになる研修会となりました。修了者には認定証が出るそうで、そのため出席/在席管理がうるさく、署名を最初・中盤・最後にすることになっており、間違えた欄に署名した先生はしっかり修正液で消されていました。メインの講師は順天堂江東区高齢者医療センター・メンタルクリニックの井関助教授(これまで2例当院の患者さんがお世話になっております)で、この目的のために作成されたDVD(プレゼンテーション+動画)を使っての講演となりました。聞くところによると、この研修会は都内で一番最初に行われたとかで、都の職員の方もオブザーバーとして来ておられました。逆に、こうした長時間に及ぶ研修会ではスピーカーとなられる先生も大変なことと察しました(井関先生は講演中立ったままでした)。件のDVDを配布したって誰も見ないでしょうし、講演と言う形にすれば少なくとも集まった人はポイントは記憶に残せます。DVDそのものも患者さんの面接(診断編は日本医科大学・北村先生、治療編は慈恵医大・繁田先生が出演)場面などは大変参考になりましたので別形式での配布なども考えていただければなお良いと思います。小生としては、いくつかキーとなる質問ができたことも大変有益でした。
今回は永田町のシェーンバッハ・サボー(砂防会館)にて北里大学神経内科の坂井教授を会長に標記総会が開催されました。小生は一昨日の評議員会(外来を終えて駆け付けました)の後、昨日の第一日はパスしましたが、本日は朝から参加してきました。以前の研究会だった頃からマニアックな会で、今回もなかなか楽しめました。
また、終了後には大塚製薬が主催する「Fighting Vascular Events 東京」も東京プリンスホテルで開かれ、そちらにも参加してきました。こちらは講演も有益でしたがそればかりではなく頸動脈病変を有する患者さんの症例につき国内トップの先生たちに質問することができ、出席した甲斐がありました。懇親会の席上、以前お世話になった国立循環器病センターの峰松先生に「このあいだ別件を検索していたら先生のHPを見つけたよ」とのお言葉をいただきました。お褒めをいただくとつい調子に乗って更新に力が入ります。
昨28日(土)は表記研究会(大塚製薬共催・もう第9回になります)に出かけてきました。神経内科領域ではほとんどお目にかかれない症例の提示もあり、いつも楽しんで参加しております。今回は一例当院からの患者さんがお世話になった東京警察病院の河野道宏先生からもご発表があり、懇親会でお話しすることができました。先生はご自分のHPをお持ちで、聴神経腫瘍のエキスパートです。今後もその筋の症例があるときにはご紹介させていただくつもりです。また、東部地域病院から順天堂浦安病院へ本年初めに移動された伊藤昌徳先生にも以前お世話になった患者さんのご相談をさせていただくことができました。
神経内科だけのおつきあいではなかなかこなしきれない領域の患者さんたちが居られるため、こうした会合は非常に重要です。
昨日、今日と結構混みました。8月から始まった江戸川区の熟年健診を受ける方がどっと増え(期限は10月いっぱい)、そのうえ週末開かれた周辺の小学校・幼稚園・保育園の運動会参加者のカゼひきさんが多かったのが原因のようです。運動会は練習なしでぶっつけ本番のみにすればこうはならないと思います。何故かというと、運動会のカゼはたいていその前(練習をしているうち)からひいているお子さんが多く、「本番までは」と、頑張って具合が悪いままで出席させ、結果的に「終わるとグッタリ」となってしまうからです。まあ、そんなことを書いても無駄なことは十分わかっているんですけどね。実は、ボクは体が弱かった小学校低学年の頃は運動会が大嫌いだったのです。
さて、江戸川区の公的補助による高齢者のインフルエンザワクチン接種は昨日から開始の予定となっておりますが、当院ではまだ実施しておりません。なぜなら、ワクチンそのものが未入荷なうえ、3月ごろまでの流行期間をカバーするにはせめて10月下旬頃からの接種の方が良いのではないかという判断からです。いずれ開始の際には改めてお知らせいたします。
ただまとまりなく忙しくしているうちに10月になってしまいました。月替わり、ということは、診療報酬請求(レセプト)のお仕事があります。9月分のレセプト作業を昨日2件の研究会の後、帰宅してから始め、ようやくさっきまとめ終えました。8月末頃から秋のアレルギーによる鼻炎が始まり、9月10日頃からカゼのお子さんたちが増え(タイプはさまざま)、結構忙しいひと月でした。
9月のスペシャルその1は鼻腔内異物。みんなお子さんたちなのですが、つまっていたのは脱脂綿、細長い昆布、かゆみ止めパッチなどと非常に多彩でした。これによって蓄膿症のような黄色い鼻汁が続いて来院されたのです。かつてはBB弾などの丸い異物が多かったのですが、いったいどうやって入れてしまったのでしょうか。
また、いままで頭痛もちでなかった人に突然激しい頭痛が始まり、とりあえず鎮痛剤を飲んだら治まってきた、と歩いて来院された方(血圧が高いだけで髄膜刺激症状なし)はCTを撮ってみたところなんとクモ膜下出血(SAH)でした。もちろんスグに脳外科病院へ転送しました。まさにしばらく前にトラックバックをいただいた「walking SAH」だったわけです。この症例のポイントは「鎮痛剤が効いてしまった」というところにあります。やはり、突然始まる頭痛には用心が必要です。
獨協医科大学循環器内科の松岡博昭先生(写真中央右)をお招きして「高血圧治療・最近の動向」と言うテーマでご講演を伺いました。座長の労をとられたのは城北診療所の須藤先生(第1期生、写真左)で、三共製薬の後援を得て浅草ビューホテルで開催されました。先生は高血圧治療の第一人者で、出版物や放送などで拝見していたものの直接ご講演を伺うのは初めてでした。昨年江戸川区医師会の講演会で慶応の猿田先生に同様のテーマでお話を伺っていますが、違う切り口でのお話で大変興味深く拝聴いたしました。また、ご講演の後、いくつかの疑問にも丁寧にお答えいただきました。
さて、実は昨日も江戸川区医師会に所属している獨協医大出身者の集まりがありました。カメラを持参しながら、写真を撮って来るのを忘れ残念至極です。小生のVSRADと慢性頭痛トピックのご紹介と、田中寧先生(眼科)のプール熱に関するレクチャがありました。来年度の世話人は先輩にあたる1期生の方々にお願いすることが出来、やっと肩の荷が下りました。
当院の夏休みも終わり、本日は(株)エーザイが主催する「Headache Clinical Seminarスピーカーズプログラム」が丸の内My Plazaホールで開催されました。ここで配布されたのが獨協医大平田教授と神奈川歯大五十嵐助教授の慢性頭痛の模擬患者さんを診察するところなどを記録したDVDです(残念ながら非売品)。これを教材として今日集まったメンバーが地区で頭痛に興味を持つドクターにレクチャーを行い、日本の頭痛診療のレベル向上をはかる、と言うのがこの会の趣旨です。
平田教授の症例はあたかも緊張型頭痛と診断しかねない症例、また五十嵐助教授の症例は後頭部にアロディニア(異痛症)をもちトリプタン剤が効かなかった症例でした。いずれも診断と対処に気をつけなければならない典型例で、こうした目的には大変有用な資料です。トリプタン剤を市販している各メーカーともいろいろな頭痛診療資材を用意していますが、これらを有効に利用しつつ片頭痛の患者さんに「頭痛はコントロールできる」ことをお伝えすることが頭痛専門医の役割なのです。
久しぶりにカラッと晴れて「日差しは暑いが日陰は涼しい」東京にはめずらしい夏日となりました。レジャーに最適ですが、悲しいかな本日は頭痛関連の「ADITUS全国会議」が赤坂プリンスホテルで開催され、そちらに参加してきました。トリプタンが登場して5年、「効くはずなのに効かない」「どう飲ませるかを指導できない」「予防薬の組み合わせは」などのトリプタン剤に関するノウハウを公開しあって頭痛患者さんの日常環境を改善しようという動きが続いています。本日の目玉は「月経時の片頭痛」と「薬物連用性頭痛」で、さらに「頭痛をめぐる病診連携」「トリプタン剤服薬指導」も演題に上がりました。
興味深いキーワードとして、名古屋の寺本先生が「生理に伴う頭痛を『生理痛の一部』と思いこんであきらめている女性が多い可能性がある」とフロアからコメントしておられました。その通りだと思います。婦人科の出口で待ちかまえるわけにもいきませんが、生理の際に普通の鎮痛剤を服用しても(下腹部痛はおさまるのに)頭痛が残るタイプの方は是非神経内科の診察を受けましょう。
■SCD研究会(7月6日・市ヶ谷)
SCD(脊髄小脳変性症)にかかわる遺伝子情報・電磁刺激治療に関する発表がありました。かなり先端的な内容で、どうすると日常的な診療に役立つかわかりませんでした。来場していた日医大第二内科のスタッフによると、電磁刺激治療はすでに千駄木でも始まっており数人の患者さんを対象にしているとのことでした。懇親会で東大の辻教授が昨年TV放映された「1リットルの涙」について触れられ、監修にはかなり神経を使い「それに関わった医局員の涙は10リットルでした」とのことでした。
■脳卒中フォーラム(7月7日・新宿)
診療が長引き、メインの峰松先生(国立循環器病センター)の講演に間に合うのがやっとでした。脳梗塞急性期治療薬「rt-PA(商品名アルテプラーゼ)」の認可に関わる興味深いストーリーをうかがいました。発症3時間以内、初期CT変化がなく症状がある程度以下であれば安全に障害を軽減することが出来ること、とはいえきちんとした施設基準がない状態で使用することの危険性などを再認識しました。
どちらも神経内科(脳卒中フォーラムは脳神経外科も含まれる)の守備範囲ですが、出席者がまるで異なっているのは日本の神経内科の特徴です。
こちらからの続きです。
このディスカッションは以下のような前提で始まっています。「問診・診察で片頭痛と診断され、さらにCTやMRI等の一般的画像検査で二次性頭痛(脳腫瘍・脳動脈の異常など)が否定された症例にトリプタン剤を処方したものの効果がなかった場合にどのようなアプローチを行うか」
(1) トリプタン剤の服用の仕方を再指導する:頭痛がはじまったらなるべく早期に服用する、しかし、前兆が現れただけで服用するのは早すぎる
(2) 最初に処方したトリプタン剤とは異なるトリプタン剤を試してみる:トリプタン剤と患者さんの間には「相性」があり、1種類が効果がなくても他剤で効果が出る場合がある
(3) 制吐剤(ナウゼリン等)の併用:片頭痛は嘔気をともなうことが多く、仮にトリプタンの口腔内崩壊錠であっても消化管からの吸収がうまくいかないことがあり、これを予防することは有意義である
(4) 片頭痛予防薬を普段から服用してもらう:カルシウム拮抗剤(ミグシス・テラナス)、βブロッカー(インデラル)、三環系抗うつ剤(トリプタノール等)、SSRI(パキシル等)、漢方製剤(五苓散等)などが有用といわれる
(5) 緊張型頭痛の合併例(旧来の「混合型頭痛」)を考慮した発作時薬・予防薬を試みる:解熱鎮痛剤の併用(発作時・アセトアミノフェン、ロキソニン等)や、精神安定剤(デパス等)、筋弛緩剤(テルネリン・ミオナール等)、漢方製剤(葛根湯等)などを予防的に服用する
(6) 生活指導をやりなおす:規則正しい生活、ストレスからの離脱、十分な睡眠・運動を勧める
(7) あらためて二次性頭痛の検討を行う:静脈系も含めた脳画像の検討(通常のCT/MRIでは検討しないような検査を含める)、頚椎病変の検討、血管炎などに対する膠原病類似疾患の検討など
(8) 精神神経科的疾患のスクリーニング
(9) 他に服用している薬剤がないかどうかの再聴取(慢性連日性頭痛の可能性の検討)
(10) 血圧が高めの症例にはARB(アンジオテンシン受容体阻害薬)を加える
これだけですべての症例が解決するわけではありませんが、出席したドクターの経験などで出てきたひとつの方向性です。中にはガイドライン通りのものもあり、また「ほう」というべきものもありますが、トリプタン剤という有効な片頭痛治療の武器を手にいれつつ全ての患者さんを救済できるわけではない現状を少なからぬドクターが憂い、工夫しているのは事実です。
Migraine Clinical Speaker's Seminar (MSCC:ファイザー主催・日本頭痛学会後援)の東日本ミーティングが品川プリンスホテルで開催されました。基調講演は慶応・鈴木則宏教授の「脳のサイエンス」でしたが、その後はいつものこうした会とは異なり、6題のテーマごとに別れて出席したドクター同士がディスカッションするワークショップとなりました。参加したのは表題の「トリプタンが効かないとき」でした。まとめ役の鈴木教授の他はなぜか脳神経外科の先生たちが多く、活発な討論が交わされました。なかにはご自身片頭痛をおもちのドクターもおられ、いろいろと有益なエピソードも伺うことが出来ました。最後に全体でのディスカッション内容の発表があり、ご指名を受けてプレゼンを行いました。通常の講演会ではなかなか得られない経験で、明日からの頭痛診療に役立ちそうです。
5月17日より始まっていた、外装修復工事が本日(6月4日)終了いたしました。この間、ご来院の皆様にはご迷惑ばかりでなくご心配もおかけしてしまいましたことを心よりお詫び申し上げます。おかげさまで、平成9年に竣工したときと同様にきれいになりました。今後ともご愛顧のほど、宜しくお願いいたします。なお、施工に当たった積水ハウスの皆様、ありがとうございました。
なお、6月20日(火)は、都合により午前の診療を休診させていただきます。どうぞご了承ください。
今夜は江戸川区医師会の夜間急病診療所の準夜勤(夜9時〜12時)です。この5月は何とはなしにカゼひきさんが多かったですが、今夜はわりと平穏です。しかし、来る方みな「おなかにくるカゼ」。ここしばらくの当院での傾向は溶連菌感染症あり、水疱瘡あり、ヘルパンギーナ(5月なのに、もう!)ありと賑やかでしたが今夜はいったいどうしたというのでしょう。
昨夜は夜遅くまで5月分のカルテチェックを行い、今朝からレセプト刷りだし•レセプトでの最終チェックを済ませました。今月の刷り直しは約30枚。ちょっと少なくなりました。刷りだしと並行して庭の池の水換えを行い、その後、CCDに焼き付きを起こしたCanon EOS Kiss Dnを銀座のキャノンサービスセンターへ持参し(銀座みやび歯科のすぐそば)てから、秋葉原へ赴き、壊れた掃除機の吸い口と今使っているMacBookにインストールするWindowsXPを購入して帰ってきました。
今11時30分。あと30分で今日の仕事が終わります。盛りだくさんの一日でした。なお、5月17日より始まっていた当院の外壁改修工事はあと一息、というところまで漕ぎ着けております。ご来院の皆様にはご迷惑をおかけいたしておりますがもうしばらくご辛抱ください。
久しぶりに国内の臨床業務からはずれてルンドでの状況を何度か報告しようと思っていたのですが(いつもと変わらぬ)忙しいスケジュールで結局前回分の一度しか更新できぬままスウェーデンを離れることとなってしまいました。現在ロシアのハバロフスクを通過したあたりで、機内には無線LANの設備はあるものの「機材の調整が付かないためインターネット使用はできない」旨のアナウンスがあり、これをアップするのは自宅から、ということになりそうです。世の中便利になっても暇のなさと機材の故障には勝てません。
前回書いたスケジュールのあと、在端中にお世話になった整形外科のStromberg先生(故稲村先生にMacを仕込んだMacエバンジェリスト:やはり今やPCと併用中とのこと)宅でのお招きを受け、またSiesjo教授の奥様とWieloch教授のご両親のお墓参りも済ませ、ルンドでのスケジュールが終わりました。休日にはルンド大学のカーニバルがあり、また一日だけデンマークへ足を伸ばしこれまで行けなかったフレデンスボー城とフレデリクスボー城の観光を楽しみました。お天気は今イチで低くたれ込めた雲と時折ぱらつく雨に悩まされました。しかし、ちょうど菜の花畑が真っ黄色の状態で美しい田園風景を堪能できました。例年の訪端はスケジュールの関係で8月末になってしまい、こうした綺麗な風景を味わえませんでしたが「やはり北欧は春」との感を深めました。(記載:5月24日)
成田からコペンハーゲンに到着し、レンタカー(今回はチェコ製のシュコダ)を借りると、オーレスンド橋を渡り、スウェーデンへ入国しルンドのホテルへチェックインしました。いつもは簡単に予約の取れる通常のホテルが今回に限ってどこも「full booked」で、ルンド大学病院内にある「Patient Hotellet」にしました(ここは普通の旅行者は泊まることができません)。
早速18日の夜はカミさんがお世話になったマルメ歯科大学のBratthal教授ご夫妻(奥様が歯周病学教授・ご主人は歯科衛生学元教授)のご招待を受けました。19日は朝から自分が所属していたルンド大学実験脳研究所(現在はワレンベルグ神経科学センターの一部門)へ赴きました。Wieloch教授は米国へ出張中ですが、研究員の方々と討論会が開かれ、席上若い研究員から「あのMCAO(中大脳動脈閉塞)モデルのバイブルとなっている論文の執筆者です」と紹介されたのにはちょっと照れました。お昼には再びマルメに移動し、マルメ歯科大学歯周病学科でフランスの臨床医とカミさんを交えたランチョンミーティングが開かれました。夜には実験脳研究所を勇退されたSmith元助教授にお招きを受けました。
ところで、さすがにPatient Hotelletではネット接続サービスなどはありません。しかし、Vodafoneの携帯電話を使い、GSMでなく3G方式で接続すると、日本国内と同様にパケット通信が可能でした(設定は一発では行かずBluetoothの再認証と手動での3G接続が必要でした)。日本からのメールをとると、ほとんどがジャンクメールなのですが患者さんと業者さんからの連絡が1通ずつあり、やはりネットに繋げられることの重要性を感じました。通常のホテルが一杯だったのはやはり理由がありました。ルンド大学の4年に一度開かれる大学祭(カーニバル)が開かれていたのです。
5月4日は当院が休日診療当番となっております。どうぞご利用ください。
13日(土)は、第2土曜日ですが連休後の患者さんへのご不便を考えて通常診療いたします。
5月17日(水)より23日(水)までスウェーデン出張のため、臨時休診いたします。どうぞご了承ください。
これまで医師会のデータとりに使っていたPC(医師会からの貸与物件:Pentium IIIが載っている2代目)がVirtual PCと大して変わらない速度でもっさりしているため、Two Topのセレロン2.13GHzマシンに乗り換えました。もともと本体に入っているデータは検査データ程度のためたいしたものではなく、セットアップはWindows XPのインストールとSP2へのアップデート程度で済みました。これまでの貸与機へのインストールの経験からまる1日はかかるかと思っていたのですがXPインストールそのものは夕飯を食べている間に、またSP2化を含めた何回かのアップデート(その都度再起動をしました)はカルテチェックをしている約1.5時間の間に終了し、たかがセレロンでも2.13GHzは侮れないものだと感心しました。このインストールにはXP発売当初のXPプロのディスクを使いました。シリアルは初代の医師会PCにインストールしたものから今まで使っていた2代目医師会PCに移行した際マイクロソフトに電話で再認証を受けて使っていました。ですから、今度ももう一度同様の再認証が必要かと思っていたところ、最初のシリアルでそのまま認証されてしまいました。これって、一度使われなくなったシリアルはほとぼりが冷めるとまた使えるってことではないでしょうか。とすると2代目の機体のXPは(使う気があれば)そのまま正規の認証を通ったまま使用可能ということ。うーーん、ザルだなあ。
さて、肝心の速度ですがモニタを直結して使うとなかなかです。また、普段使いのMacからの「Remote Desktop Connection」を介しての運用でもマウス操作のもどかしさはちょっとあるもののデータのダウンロードなどは格段に速くなり投資の甲斐がありました。医師会へのイントラネット接続は後日お願いすることにしてとりあえず自分で出来る範囲でのセットアップが済み、これで今夜は高枕。風呂入って寝ます。
久しぶりに医師会の準夜診療にでています。ここ数日の平均来院者数は20名前後とか。きょうも立ち上がりがゆっくりです(だからこんな作業をしています)。公務員の方だったらとっくに「注意勧告」ですね。ところで、5階の講堂ではAEDの講習会が行われています。ところが当初から準夜開始の枠(午後9時より開始)に入ってから「講習終了→実習開始」という段取り。これでは満杯の駐車場に空きができず来院される患者さんたちに「路上に停めろ」と言わんばかり。講演を切りつめてでも実習を9時に終えるようにスケジュールを立てるべきだと思います。
よく晴れた今日は、どっと花粉症の患者さんたちが当院を訪れました。今週初めまでは「なんとなく鼻の症状があり、のどの痛みで来ました」というケースの花粉症の方が多かったのですが、今日は「始まっちゃいましたー」という純粋な「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」タイプばかり。今年の花粉飛散量は昨年より少ないはずですが、患者さんたちにとっては始まりの時期のつらさは例年どおりのようです。こちらを見ると、今朝は7時ごろに千葉市周辺で花粉の観測量が多かったことがわかり、小岩周辺でもその影響があったのかも知れません。
院長は?というと、実は今年はまだ服薬を始めておりません。毎朝および午後の診療開始前に耳鼻科のユニットで鼻処置をするだけ。このままこの程度の治療で済めば「ラッキー」というところです。
インフルエンザの患者さんに追われた2月がようやく終わりました。勢いにまかせてレセプトの処理まで(ついさっきまでかかりましたが)済ませてしまいました。今年は400本のインフルエンザワクチンを用意しました。ワクチン接種を受けられた方は317人でした。受けられた方々は公費補助のあるお年寄りが多く、お子さんは例年より少なかった印象があります。インフルエンザの第1例目は12月18日でしたが、以後しばらくはボチボチの状態が続き、ブレイクしたのは1月26日でした。それからは多少の波はあるもののインフルエンザ感染者は途切れることなく2月27日まで続き、とうとう昨28日に「ゼロ」となりました。ちなみに、2月中のインフルエンザと診断された患者さんは91人で、2月中の総患者数の10パーセントに達しました。患者さんのパターンを見ると、(1)ワクチン接種を受けたにもかかわらず発症されたのは当院接種者で1名、他院接種者で2名に過ぎず、ワクチンは有効だったと言える、(2)ご老人は接種者の割合が高いためか相互感染は全く見られなかった、などがあげられます。なお、接種していて感染したのはすべて園児たちで、グループでの感染流行が強かったのではないかと思われます。
年明けからTVのインフルエンザ関連番組がライブドアや耐震強度偽装などのニュースなどで押しのけられ、1月以降のワクチン希望者が減ったことも流行阻止ができなかった一因ではないでしょうか。おもしろ半分の「さらさら」情報より定時的な感染症情報を流すこともマスコミの責任ではないかと思います。とはいえ、当ブログでも診療の疲れから内容が診療から遠ざかってしまったことも否めません。なにはともあれ、B型インフルエンザが1例も出なかったことは特筆されるべきでしょう。果たして、3月はいかに?
あいかわらずインフルエンザの患者さんたちの数が多かった土曜日の診療が終わり、一息ついて夕刻ポストをみてびっくり。江戸川区から厚い封筒が送られてきていました。中を見ると主治医意見書要請の書類が4組み。2月1日からの用紙変更を受けて手書き用紙も同封されています。依頼日付をみると、2月1日・2日となっていることから、きっと1月中の依頼になるはずだった案件を取り纏めて月替わりと同時に送り出してきたようです(さすが役人、あざといなあ)。当方では新しいソフトの準備も出来ていたため、あわてずに済みましたがやはり手数はかかり、以前の記述をコピペ出来はしても肝心の最近の様子に関わる記述などはやはり新規に行う必要があり、結局一段落付いたのは同日のカルテ整理も含め夜8時を過ぎてしまいました。使ってみて「?」と思ったことがあります。このソフト、各人の意見書内容をきちんとその都度ごと保存できるのでしょうか?どうも各人の分を呼び出して修正すると「更新します」とダイアログが出て前回分が消えてしまうような印象があります。もうしばらく経ってから再度レポートします。

これまで忙しさにかまけて書き損なっていましたが、今月出席した勉強会(講演会)は以下の通りです。
■新都心頭痛セミナー(17日:新宿センチュリーハイアット)北里大学の坂井教授による「頭痛診療ガイドライン」の解説が頭痛学会HPをそのままプレゼンに用いる手法でした。対象のドクターが主として西東京中心のみだったのはちょっともったいなかったかも。城東地区にも同様のイベントが欲しいですね。
■睡眠時無呼吸症候群(SAS)における新血管イベントの発症機序(25日:江戸川区医師会内科系臨床研究会)当日書記が無断欠席。山上先生のご指名で小生がまとめを書きます。昭和大学第一内科・美濃口講師のご講演は非常に明快でした。「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の53%にメタボリックシンドロームが合併する」「SASがあると高血圧発症が3倍増える」「OSASを放置すると30%が心血管イベントを発症する」「OSASは凝固系を活性化し脳梗塞イベントを起こしやすくする」などの情報はショッキングでした。
■Scientific Symposium(28日:台場グランパシフィックメリディアン)パーキンソン病治療薬のビ・シフロール(プラミペキソール)を販売するべーリンガーの主催で二人の高名な演者を海外から招き、全国から500人以上のドクターを集め盛会でした。パーキンソン病に生じる精神系異常(うつ・認知症)などの話題は治療法の選択・治験の情報をはじめとして勉強になりました。
今日の外来はインフルエンザ様疾患の患者さんが特に数多くみえました。抗インフルエンザウィルス薬:タミフルを投与した症例は来院患者さんの約1/10に達しました。すべてA型で、いまのところB型の患者さんはおられません。今年も残念ながらワクチン接種を受けておられても発病される方がおられます。患者さんの様子をみると、「のどは大して腫れていないのに熱が高い」「鼻汁や咳・痰を伴う場合が多い」「消化器症状(吐き気・下痢など)はみられない」などの特徴があります。このうち、2番目の鼻汁や咳・痰を伴う患者さんには抗生物質投与やネブライザなどの外用療法も併用してあげています。
いずれにしても東京全域がインフルエンザ流行地域になりました。うがい・手洗いをしっかり行いましょう。

2月から介護保険に関わる「医師の意見書」の書式が変わります。これまで江戸川区では日本医師会の標準フォーマットに江戸川区独自の記入項目を設けた様式で(ソフトまで特注して)受け付けておりました。これが、2月から全国統一フォーマットのみ受けつけることになりました。旧来のソフトで作成した意見書は不可で、どうしてもダメなら手書きを、との指示が1月20日の医師会での研修会でありました。
幸い、日医総研のORCAプロジェクトより「医見書2.5(コードネーム:ITACHI)」が23日に正式版で発表され、ダウンロードして使用できるようになりました。ソフト自体はJavaで作成されており、データベースアプリケーション「Firebird Ver1.5」をインストールしておけばWindowsでもMacintoshでも運用できます。過去のデータはWin版は各患者さんごとの最終記入分がすべてコンバート可能ですが、Mac版は基本情報のみが移行できるにとどまります。ともあれ、早速ダウンロードして基本情報をコンバートし、テスト入力してみましたが問題なく使用できます。また、もとの記入した項目も旧来のファイルメーカー版「医見書1.5」から項目ごとにコピペ可能ですので問題なさそうです。上の画面で左上に表示されているのが2.5、右下に一部見えているのが1.5のウインドゥです。こういう公式ソフトがあるのですから、北総病院で延々と手書きさせられている意見書もこれを導入して作成できるようにしてくれるとよいのですが(苦笑)。
(2月1日追記)ORCAの業者さんのひとつであるスカイエスエイッチさんのサイトでも医見書2.5の紹介がありました。ORCAレセコンから直接患者さんの頭書きデータを取り込んでくることが出来る機能が紹介されています。
一昨日の土曜日、東京に雪が降りました。降り方をみていて、「これは患者さんたちの足が止まってしまうかも」と思いましたが、結局開けてみると来院者数は普通どおり。かえって「こんな天気なのですいているかと思ったのに」とか「この天気でないと来れないもので」という方たちもおられました。その晩、雪が降り止まったのを幸い、雪かきをざっと済ませておいたため、昨日凍って固くなった雪かきをしないで済みました。でも、駐車場はそのまま手つかずとなっています。屋根からの雪も落ちるし、しばらく放っておこうかと思います。インフルエンザ?隣の小学校で学級閉鎖があったようですが、当院周辺では「まだボチボチ」です。
昨28日、12月分の診療報酬請求明細書(レセプト)を医師会まで提出しました。急患があるかも知れませんが、通常診療は27日で終了し、年明けのレセプト提出が曜日周りの関係で5・6日のたった2日間しかなく、5日は仕事始めでとても昼休みに提出するのは無理そう、また6日は午前中が北総病院でこれも提出不能、ということで例年にない早い提出となりました。普通、10日が支払い側の締めきりなので医師会提出は8〜9日、というところなのですが曜日(そして早すぎる成人の日)のためですから仕方ありません。同時に年末調整を含んだ所得税+天引き分の住民税支払いもかさなり、こちらは税理士さん・信用金庫さんと調整を済ませました。
いずれにしても2005年も無事に診療を終えることが出来ました。ブログをお読みいただいた皆様にも御礼申し上げます。新年に向けたコンテンツ(趣味のコレクションの話ほか)も準備中です。どうぞお楽しみに。
昨日12月17日の外来で当院今シーズン初のインフルエンザが検出されました。A型で、成人例でした。あいかわらずウィルス性胃腸炎も多く、また中耳炎のお子さんも多いようです。手洗い・うがいを実行しましょう。
日本老年精神医学会が第1回目の専門医研修会を都内・虎ノ門のニッショーホールで開催しました。この学会は主として認知症の治療・研究のための学会で、かつて医局長をしていた時代、当時の主任教授だった赫先生(現・日本医科大学理事長)が会長をされたことがあります(いまでもその時のスタッフ名札あります)。さて、この学会は専門医の認定期間が5年間で、更新するためにはその間50点の研修ポイントを獲得しなければなりませんが、学会発表や論文掲載がない場合、毎年の学会参加だけでは10点ずつしか稼げないため都合で学会参加がかなわなかったケースに対応するための研修会です。きょうは親戚の法事があり、そのあとニッショーホールまで出むきました。会場のキャパシティに比し参加者は少なめで、ちょっと到着が遅れましたが無事入場出来ました。平井俊策先生・長谷川和夫先生(認知症スケールのHDS-Rを作った大家です)・斎藤雅彦先生のご講演でみっちり勉強しましたが、特に長谷川先生の「認知症の患者さんを診るのには、EBMに代表される科学的な面(evidence-based approach)からだけでなく、患者さんの内面世界を見つめるnarrative-based approachが必要である。認知症の患者さんは感情面は保たれているのに、記憶・認知が障害されたことによって現時点:『いま』はわかるがちょっと前も含めた『過去』と『未来』がわからないため非常な不安があり、これがパニック状態などの社会的不適合を起こす原因になる」というご説明は含蓄があり、非常に共鳴しました。
さて、今日は先に記した赫先生の他、獨協医大在学中にお世話になった大森先生(獨協医大元学長、精神神経科)などの錚々たる方々がフロアにいらしておられました。専門領域以外の講演会もためになりますが、こうした専門領域の研修も(10月にあった国際頭痛学会も含めて)知識のブラッシュアップに役立ちます。同様の会が新年早々にも大阪で開催されます。さすがにそちらへの出席は無理かなあ。
毎週金曜午前の外来を続けている日医大北総病院の脳神経センター忘年会が開かれました。会場は成田ヒルトンホテルです。周辺医師会や関連病院の先生方も含め、スタッフも大勢揃って賑やかに開かれました。メインイベントは2年ぶりとなった、スタッフによるナマ演奏です。期待の新人、復活した大親分など、いい雰囲気でした。
11月中旬から増えていたウィルス性胃腸炎が先週末どっと増えました。近くの学校の行事が重なったこともありますが、土曜日は吐いて・下痢して、という患者さんがあふれました。そのあおりか、しっかり手洗いはしていたはずなのに、土曜の夜にはこちらも寝込んでしまいました。ちょうど週末で格好の「お子さんたち同士の隔離」が出来たせいか、患者さんも減りこちらの症状も治まりました。でも、油断は禁物。これから控えているインフルエンザ襲来に備え、うがい・手洗いを励行しましょう。
江戸川区医師会会員のうち、獨協医大出身者を集めて初会合を開きました。獨協医大ができてから30年以上になり、卒業生も増えましたが、江戸川区医師会員、もしくは江戸川区の医療機関に勤務中の方々は今回サーチしたところ11人でした。本日集まれたのはそのうち9人、なかには委員会でしょっちゅう顔を合わせている先生もいますが、今回初対面の先生たちや、もしくはご卒業以来久々という先輩もおられました。話題は学生時代のふるさとである壬生町の話(食べ物屋さんのご主人がどうなった、とか)や卒業後どうしていたか、などで花が咲きました。また、電子カルテどうするの、とか血圧が高いだけでアスピリンのませているグループがあるけどそれってどうよ、などの真面目な話題も飛び出し、和やかななかにも有意義な会となりました。おかげさまでまた来年も続けることになりました。ご協力・ご協賛いただいたファイザー(株)の皆様、ありがとうございました。
その会に先立ち、都内の経団連ホールで「フリーラジカルと脳疾患」という学術集会が開かれました。脳血管障害の急性期に使用するフリーラジカル消去剤「エダラボン(商品名ラジカット)」にかかわる研究発表会です。メカニズム的に共通部分がある急性心筋梗塞の際に使用した検討や、頸動脈内膜剥離術後における脳保護効果の検討などのほか、エダラボンの臨床報告がありました。総じて、「ふれこみほどには万能ではないが、ラクナ梗塞には有意な改善が得られる」という結論になりそうです。このうち、熊本市民病院・橋本洋一郎先生のご発表では現在の脳梗塞治療法をサッカー日本代表になぞらえ、血管内治療とrt-PAをFWに、そしてエダラボンをDFにたとえておられました。いつもながらお見事なプレゼンテーションでした。
昨10月22日、ノバルティスファーマ(株)主催の表記講演会がお茶の水・山の上ホテルで開催されました。今回は「老年者の高血圧治療」について話すように、とのお誘いがあり、指定された20分ではとてもすべてを語りきれるテーマではないため、ともかく専門の脳血管障害を有する老年者の血圧治療について講演してきました。
座長は東京女子医大東医療センター・内科の大塚邦明教授で、「今日は時間を気にせずゆっくり進めましょうね」というお声のもと、ほかの3人の演者の先生方(足立区城北診療所:須藤先生、葛飾区あさの金町クリニック:浅野先生、足立区山一ビル内科クリニック:有野先生)ともども50人近く集まられた城東地区のドクターの前で講演し、ディスカッションしてきました。
このうち浅野先生はメタボリック・シンドロームについて、有野先生は心不全を有する高血圧治療についてのご講演で、興味深く拝聴いたしました。また、須藤先生は獨協医大の1年先輩であり、現在大塚先生主導で進行中の課程血圧測定におけるM/E比についての地域臨床研究の中間発表でした。現在50数例に対する検討でしたがなかなか有用なデータが揃いつつあり、今後、目標の200例に達するのが待ち遠しい研究と言えます。
毎年恒例の社保後援の人間ドックを受けてきました。本年度は一昨年と同じ、厚生年金病院。昨年の社会保険新宿健診センターとは異なり、静かで落ち着いた雰囲気で健診が終わりました。一昨年と違うのは、腹部超音波検査と呼吸機能検査がないこと。これは社保の健診プログラムの仕様変更によるもののようです(ということは昨年と全く同じ項目)。結果が当日プリントアウトされて渡される社会保険新宿健診センターとは違い、後日郵送というのは前回通り。結果が届くまでちょっとドキドキです。
さて、こうした健診につきものの胃部X線検査の話題。バリウムを飲むのは同じですが、結構材質が改善されてきており、以前と比べるとずっと少量の服用で検査ができます。ところが、違っているのは服用時だけでなく、排泄時にもみられるようです。以前は「白いカタマリ」が排泄され、これがひとつ間違うと腸閉塞の原因となっていたのですが、今のバリウムではサラサラの液状で排泄されてしまうのです。昨年は、この原因が検査後に渡される下剤のせいかと思っていたのですが、今日は以前と同様の「プルゼニド」2錠のみ。ということは、現在のバリウムでは検査直後にイカスミを食べても白黒の「パンダ」状の固形排泄物は拝めなくなってしまったようです。昔はこれが楽しみでわざと検査後イタメシ屋さんに駆け込んでいたのに、残念!

これまで、片頭痛の起こるメカニズムは「cortical spreading depression(以下SD)」という、実験的にはKClを脳表に滴下したときに生じる脱分極(電気刺激反応)のモデルが適合するのでは、という仮説がたてられていました。現在、この仮説が仮説でなく、同様の電気反応が実際のヒトの脳でMRIやPETなどを用いて観測されるにいたり、片頭痛研究においてこれまで主として脳虚血レベル(反復的cortical SDが脳保護作用を有する、というメカニズム)で用いられてきたcortical SDが片頭痛のメカニズム研究に取り入れられるようになってきました。そうした観点から、今回の学会のひとつのメインである、脳虚血研究の大家:Michael Moskowitz教授(アメリカ)の発表は非常に重要でした。発表後のディスカッションもFerrari教授(イタリア)や、Olssen教授(デンマーク)などと丁々発止の内容で白熱していました。
そうした流れの中で、一般演題でしたが興味を引かれたのがKevin Brennan先生の講演で、cortical SDが発生する様を画像記録しデジタル処理を行い脳表血管が拡張する様子をムービーで紹介していました。「発作性の脳表血管拡張」、すなわち片頭痛の発症機序が今後こうした技術などにより明確に解明されてゆくことになるものと思われます。
今回のこのセッションへの参加者は昨日の初日と異なり、日本人の数が減り外国からの参加者が大半でした。こうした研究は日本国内では脳虚血研究者の方がまだ主流だということなのでしょう。実は、僕も脳虚血研究からこうした領域がわかるわけで、偶然の産物なのです。
今回の学会参加キット。事前登録で会費約6万円。プログラムはタイトルのみで抄録は雑誌「Cephalaigia」に収録(分厚くなくてラッキー)。学会名の入ったTシャツと「レルパックス(片頭痛治療薬)」の銘が入ったリュックサックが付きます。
ポスター会場に用意された片頭痛治療薬「イミグラン」のグラクソスミスクライン社ブース。「和の空間」を持ち込み、和服のアテンダントがお茶や和菓子をサービスしていました。
片頭痛治療薬「マクサルト」のエーザイ社ブースにおられた画家のジョエル・ナカムラさんです。同薬のプロモーションに用いられているイラストを描かれました。リプリントにサインしていただきました。
メイン会場脇にあったファイザー社「Photo Service」のコーナー。ひとりで来て来場記念写真が撮れない場合はこうしたサービスが大事ですね。ポラロイドでも撮影してくれるようでしたが利用者はほとんどいませんでした。10日には京銘菓「おたべ」のサービスをはじめていました。
国際学会のWelcome Receptionは奥さん連れが原則。カミさんも忙しいスケジュールをぬって登場。左は福内明子先生(東京女子医大麻酔科:慶應義塾大学神経内科前教授ご夫人)。右は鈴木博子さん(慶應義塾大学神経内科鈴木則宏教授ご夫人)。お二人の慶応神経内科トップレディーと記念撮影。福内先生とはかれこれ20数年ぶり、鈴木さんとは15年ぶりの再会でした。
獨協時代の先輩、鹿嶋先生ご夫妻。札幌で「かしま内科クリニック」をご開業なさっておられます。会場でお声をかけていただいてようやく気が付きました。かれこれ25年ぶりでしょうか。今度札幌に行くときにはおじゃまさせていただきます。
京都で朝を迎え、いざ、地下鉄を乗り継いで国際会館へ。午前中の教育セッションの後、午後から改めて開会式となりました。会長の北里大学坂井教授の挨拶の後、厚生労働大臣・京都府知事・京都市長(どれも代読ですが)などの挨拶があり、頭痛に関する「京都同意書」なども発表されました。薬理学のセッションはちょっと退屈でしたが、その後のセッションではとうとう「頭痛最中の機能的PET画像」まで紹介され、「とうとうここまで来たか」という印象を深めました。
本日は初日のため、「Welcome reception」がありました。わ